クサガメやイシガメたちの皮膚や甲羅についている虫は、
「ヌマエラビル」という寄生虫。
ヌマエラビルの驚異的な生態や、ネット上でよく知られている「酢」を使って駆除・退治する方法を中心にまとめてみました。以下の方法で、駆除できます。
■亀のおもな寄生虫
カメの寄生虫は、体内にいる「内部寄生虫」と、体の表面にいる「外部寄生虫」の2パターン。おもに野生に生息するワイルド個体に見られますが、ショップで購入したカメにもいることがあります。
○内部寄生虫
リクガメに多い。消化管からフンと一緒に排出され、下痢・食欲不振・栄養失調を引き起こす。
○外部寄生虫
水棲ガメに多い。おもに、クサガメとイシガメに寄生する
「ヌマエラビル」がもっとも有名。
■ヌマエラビルとは?
ヌマエラビルは、水棲ガメのニホンイシガメとクサガメのみに寄生する寄生虫。
大きさは10ミリ前後。吸盤のついたフナムシのような形で、首や脚の付け根などに食いついて吸血。甲羅に小さなツブツブの卵を産み、他のカメにも感染します。
○日本列島と中国のみに生息
○イシガメとクサガメのみに寄生
○−196℃でも生存可能
○人には感染などの実害はない
2014年の研究で、
−196℃でも生存可能、−96℃では最大32カ月生存可能という、クマムシレベルの驚異的な生態が明らかになりました。謎も多く、SNS上でも話題になっています。
出典はこちら
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【ウィキペディア】 ヌマエラビル
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【マイナビニュース】マイナス196℃にも耐えるヌマエラビル
■ヌマエラビルの駆除
ヒルは酸性に弱く、カメに刺激が少ない食用酢を使う方法がよく行われます。無理のない範囲で行ってください。
1、ピンセットで取りのぞく
ピンセットや毛抜きなどでヒルを取ります。取りきれないものは、以下の方法で消毒します。
2、10倍希釈の酢につける
水で10倍に薄めた穀物酢をバケツなどに入れ、亀を30分ほど浸すとボロボロ剥がれてきます。
3、数回にわけて駆除する
一度で取りきれないことも多く、付着した卵が孵化することも。様子をみて数回にわけて駆除。
4、他の亀と一緒にしない
野生のクサガメやイシガメには、ヒルがいる可能性も。1〜2ヶ月は単独飼育がおすすめです。
以上が、ヌマエラビルの対処法です。20年に渡って野生の亀たちを見てきましたが、水質が悪い場所で多くみられます。落ち着いて対処・駆除するのがポイント!
(2022年3月6日 改訂)
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