クサガメ・イシガメ・ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)など水棲ガメたちの「卵詰まり」について、おもな
症状・原因・対処法のまとめです。
4〜7月にかけて、以下の症状が見られたら産卵もしくは卵詰まりの可能性があります。命を落とすこともあるため、早めに動物病院で診察を受けましょう。
■症状・・・
おもに、熱中症に似た症状。
亀の産卵は、4〜7月。この時期に以下の症状が出ますが、
熱中症の症状と似ているのが特徴。(卵が神経や内臓を圧迫すると、
後ろ足が動かない、排泄できない、内臓疾患といった症状も出ます。)
○食欲旺盛だったのに急に食欲が落ちた
○元気がなくてぐったりしている
○口呼吸、ふんばる、いきんでいる
○後ろ足を引きずる
○産卵の動作(後ろ足で土を掘る)をする
○排泄をしない(排泄できずにいる)
■原因・・・
個体差によるもの、環境、栄養不足。
○産卵に適した環境でない
亀の産卵には、広い水場と産卵に適した土壌が必要。「水場と陸地が狭い飼育下では、卵詰まりを起こしやすい」とされています。
○亀にストレスがかかった
飼育環境を変えた・飼い主が触った・他の亀から攻撃を受けた、などのストレスで、卵詰まりになることも。
○正常な卵ではないとき
殻がない・ブヨブヨ・大きさが違うなどの正常な卵でないときは、なかなかスムーズに産卵できないことも。
○カルシウムなど栄養不足
殻を作るカルシウムが足らないと、正常な卵が形成されずに詰まりやすいです。また、カルシウムは産卵時に卵を排出するときも必要となります。
■治療・・・
症状が見られたらすぐ動物病院を受診!
動物病院での診察が必要です。レントゲンで卵があるか確認し、しばらく経過観察となります。産卵できずに容態が悪化したときは、開腹手術となります。「卵詰まりかな?」と思ったタイミングで、早めに病院を受診するのがポイント。
■予防・・・
単独飼育、体重計測、カルシウム補給。
亀の体調や個体差も大きく、確実に卵詰まりを予防することはできないのが現状だそうです。環境を整え、こまめに体重チェックすることが予防へとつながります。
【1】他の亀と分けて飼育
「卵かな?」と思ったら、ストレスを与えないよう他の亀たちから離して、よく観察します。
【2】はかりで体重チェック
卵あり・卵なしの体重が分かるよう、はかりで体重の変動をこまめにチェックしておきます。
【3】カルシウムを補給する
卵の形成に必要な、カルシウムやビタミンAなどの栄養素を補給。(カルシウムは、産卵時に卵を排出するときも必要です。)
生後数年経ったメスは、卵をもつ可能性があります。年間を通して、調理用のデジタルはかりで体重測定する習慣をつけておくと安心です!
(2021年6月24日 改訂)
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