日本は近年、所得の格差がアメリカ並みに広がっていますが、
銀行口座は誰でも開くことができますし、
クレジットカードも自営業や自由業の人が作りにくいほかは比較的スムーズに発行され、
一度発行されれば債務不履行さえなければ持ち続けることができます。
しかし、イギリスでは銀行口座を開設すること自体が大変です。
会社勤めの人は会社が、大学での留学生は大学が作成する
推薦状がないと開設ができないのです。
口座開設後も大変です。
最低預金額が一定金額を下回ると口座維持管理手数料を毎月徴収されたり、
毎月の引き出しが一定金額を越えると「オーバードラフト」といって、
手数料を徴収されることもあるのです。
さらに、キャッシュカードにも違いが出てきます。
Seaviewはバークレイズ銀行で口座を開設しましたが、
一度に£15,000を超える預金をしたためか、
VISAデビットカード機能がついたキャッシュカード
(バークレイズコネクトVISAデビット:写真上)が発行され、
それとは別にクレジットカード(バークレーカードVISAゴールド:写真下)も発行されました。
ところが同時期に口座を開設した韓国人学生は、
預金金額がそれほど多くなかったことから、
キャッシュカードにデビットカード機能は付かなかったそうです。
実はイギリスでは銀行口座を持てない人も少なくありません。
スーパーでも商品を買うのに手持ちの現金が足りず、
レジで一部の商品の購入をとりやめる光景もよく見ます。
それほどお金に不自由している人も少なくないのです。
Seaviewはイギリスの地元の中小レンタカー会社でクルマを借りたことがありますが、
信用度のチェックのために銀行の預金残高通知書
(イギリスには預金通帳はなく残高は通知書が郵送されてくる)
を持ってくるように言われたこともありました。
クレジットカードだけではダメだったのです。
また、最近インターネット銀行が発行したクレジットカードが、
与信に不安があるという理由で、一部の会員に対して
支払遅延がないにもかかわらずクレジットカードを
銀行側から一方的に解約するという事態まで発生しています。
このように、イギリスでは銀行口座やクレジットカードを
持つことは決して簡単なことではありません。
長期滞在で銀行口座を持たない場合、生活に不便を感じることも少なくありません。
正規留学ならともかく、語学留学などを長期にされる場合は
真剣に検討したうえで渡英を考えてください。