クロスカントリーというのは英国鉄道のフランチャイズ名であり、
イギリスの総合交通企業アリーヴァグループの会社名にもなっています。
2007年11月にクロスカントリー・フランチャイズを
ヴァージン・トレインズ(ヴァージン・ボイジャーサービス)から引き継ぎました。
http://www.crosscountrytrains.co.uk/
このクロスカントリーがユニークなのは、
ロンドン発着の路線が皆無に等しいことです。
基本はイギリス南部からミッドランド(中部)方面、
そして一部はスコットランドにまで足を伸ばします。
Seaviewが住んでいたボーンマスもこのクロスカントリーの始発駅のひとつで
ロンドン方面への乗換駅のレディングや、イギリス第2の都市・バーミンガム、
中部のウォルバーハンプトンや北部の工業都市リーズまで乗ったことがあります。
クロスカントリーは全国の主要都市をロンドンを通らずに結ぶため、
非電化路線を通ることも多いことから、すべてディーゼルカーでの運行です。
しかし、このディーゼルカー(220形・221形)は最高時速160kmの俊足ランナーで、
日本のディーゼル特急とは比較にならないほど速く走ります。
220形と221形の差は振子装置の有無(後者のみ装備)だけです。
もっとも、221型の振子装置は現在使用していない模様です。
なお、220形は4両編成、221形は原則5両編成ですが、わずかに4両編成もあります。
写真はボーンマス駅で撮影した、珍しい4両編成の221形です。
車内は座席が比較的ランダムに配置されていて、
日本のように向きを変えることができません。
でも、クロスカントリーはスイッチバックして
進行方向が変わることが少なくないので、
かえって固定座席の方がいいようです。
この列車の最大の欠点は1等車(写真左)・2等車(写真右)の
両方とも座席がリクライニングしないことです。
その一方でシート横の壁には電源が用意されていて、
ノートパソコンや携帯電話の充電に利用できます。
座席はクッションが薄めになっているため、
乗り心地は特に優れているわけでもないので、
長時間の乗車にはちょっとつらいかもしれません。
このクロスカントリーは長距離を走るので、事前の予約をお勧めします。
日本とは違い、イギリスでは指定席料金はありません。
また、事前予約をした方が逆に運賃が安くなることもあります。