小説から映画にもなった「ダ・ヴィンチ・コード」に登場する
「オプス・デイ(神の御業の聖十字架聖職者団)」。
秘密結社というよりは、キリスト教ローマ・カトリック教会の組織のひとつである。
1928年、黙想中に神のメッセージを受けた(本人は「見た」と言っている)神父
ホセマリア・エクスリバーによってスペインのマドリッドで創設され、
1947年にローマ法王から正式な許可を受けている。
つまり、正式なカトリック教会の一組織である。
現在、信者は8万人以上、国も80カ国以上にわたり、
日本にも活動拠点がある。
入会にあたっては、身分、貧富はもちろん、国籍、性別などいっさい問わないが、
当然、全員がカトリック信者である。
ただし、「神の御業」という名前からもわかるように、
彼らは日常生活のすべてを聖なるものとし、
仕事や家族の世話などを通してキリストに合致した生き方を模索している。
そこでは、神との親子関係とミサが基盤とされ、
そこから自己の完成と聖性の追求を行うことを目的にしているのだ。
キリストに近づくために「苦行」を行う事でも知られている。
なお、創立者であるエクスリバーは、2002年にヴァチカンで
列聖(死後、カトリック教会における信仰の模範として聖人の地位になること)されている。
死後30年での列聖は、異例の早さだった。
【画像:ホセマリア・エクスリバー】