ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)が、特定外来生物に指定されていない理由についてです。
生態系の破壊などが問題となっている、外来種のアカミミガメ。特定外来生物に指定されていると思っている方も多いですが、実はまだ指定されていません。(2022年6月現在)
「こんなに環境に影響があるのになぜ?」と思いますが、実は、以下の理由があります!
■特定外来生物になったら?
アカミミガメが特定外来生物に指定されたら、今の「外来生物法」という法律では
「飼育・譲渡・販売・輸入禁止」に。また、これまで飼育してきた個体の飼育を続けるには、
特定外来生物に指定されてから6ヶ月以内に環境省へ許可申請が必要です。
もし許可申請をしなければ、飼っている(所有している)だけで違法となります。個人だと「懲役3年または300万以下の罰金」という重い罰則が課せられます。
アカミミガメを「特定外来生物」に指定するにあたって、この法律がネックになりました!
■見送られた理由について
アカミミガメを、これまで「特定外来生物」に指定できなかった理由は、以下の2つです。
1、飼っている人が多い身近な生き物である
2、自然界への遺棄がますます増える可能性
アカミミガメは、平成25年度の調査で「推定110万世帯・180万匹が日本全国で飼育されている」というデータがあります。それだけ多くの世帯でペットとして飼育され、ふれ合ったり、飼育したことのある人も多い、とても身近な動物です。
もし、アカミミガメが特定外来生物に指定されたら、6ヶ月以内に許可申請をしないと厳しい罰則があります。
「許可申請の書類もめんどくさいし、飼っているだけで懲役や罰金なら、特定外来生物に指定される前に捨ててしまおう!」という人が出てきて、自然界への遺棄がますます増えることが予想されました。日本全国の約110万世帯にいるアカミミガメの一部が遺棄されただけでも、数万匹もの亀が自然界に放たれることになります。
そのため、アカミミガメの特定外来生物の指定には慎重な判断が必要で、ずっと見送られていました。
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