日本でも使用され始めてきたバイオ燃料。
化石燃料の代替となり、化石燃料の節約になります。
しかし、原材料によっては、かえって温暖化を進めてしまう結果となってしまうのです。
バイオ燃料は、主に農作物から精製されます。ただ、その原料となる作物を育てる農地を開墾する為、森林伐採や、焼畑などで、大気中への温暖化ガス排出につながっているのです。
しかも、農作物が食料としてでなく燃料として使用されてしまうことにより、食料価格の上昇を招いています。
この事は最近の小麦価格の上昇で証明されています。価格の安い小麦より、バイオ燃料として価値の高いトウモロコシなどに、転作する農家が多い事のが一因です。
1月4日付けの科学雑誌『Science』誌での、スミソニアン熱帯研究所科学者Jorn Scharlemann氏とWilliam F. Laurance氏の記事によると、
温室効果ガスの排出量と環境への影響に基づき、それぞれの農産物のメリットを算出した結果、最も優れたバイオ燃料は「リサイクルされた食用油」「草および木由来のエタノール」でした。
逆に、最悪のバイオ燃料は「ブラジルの大豆」「マレーシアのヤシ油」「米国のトウモロコシ」から作られるもので、これらはすべて、それぞれの国でバイオ燃料プログラムの中心となっています。
最近では、原油だけでなくこのようなバイオ燃料での農作物バブルを狙ったヘッジファンドが、巨額な資金を元に先物市場へ投機している現状があります。
この影響が私たちの生活に表れてきています。
バイオ燃料はうまく使えばエコにつながるいい燃料です。
ただ、何が地球のためになるのか、正しい選択と活動が必要なのです。
参照:「トウモロコシは最悪」26種のバイオ燃料のエコ効果を分析
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