亀と一緒に避難する方法
クサガメ・イシガメ・ミドリガメといった水棲ガメやリクガメたちの飼い主さんが知っておくべき、
「災害時の避難方法・注意事項・心構え」です。
緊急時、亀と一緒に避難を迫られた場合の方法をご紹介します。
※この記事は、東日本大震災発生時に発売された「ビバリウムガイド53・災害時の爬虫類マニュアル」をまとめたものです。冨水明さんの実体験が掲載されています。こちらでは、「亀」に特化した情報をご紹介します。
■飼い主としての心構え
同書、「
ビバリウムガイド53」で冨水明さんも触れていた最も大切なことです。亀やリクガメなどの爬虫類を避難させる場合、
「周りに絶対バレない・存在すら悟られないこと」が大原則だそうです。
有事の際、ペットは二の次。避難所では、「好き嫌い」「アレルギー」「鳴き声」などがトラブルの元となります。飼い主にとっては大切な家族でも、一般的には「亀」や爬虫類たちは「得体の知れない生き物」。避難所は、悲しみや不安を抱えた皆さんが身を寄せ合う場。飼い主として、周りへの配慮は特に大切です。
■亀の避難で必要なもの
○災害用ケージ(「予備ケージ」と「避難箱」)
○使い捨てカイロ
○新聞紙
○キッチンペーパー
○ゴミ袋
○ペットボトル
○水
■亀を避難させる方法
亀やリクガメと一緒に避難する注意事項5つです。亀やリクガメを「避難用ケージ」へ入れたら、隙間を作らないよう新聞紙やキッチンペーパーなどを詰めて身動きを封じます。 →
亀・リクガメの「災害時の避難にも使えるキャリーケージ」の作り方
・絶対脱走させない、見えない、バレないよう周りへの配慮を。
・亀の体力消耗を防ぐため、箱の隙間に新聞紙などを詰める。
・死なない温度(10〜20℃)、暗い、身動きが取れない環境を。
・冬の保温は「使い捨てカイロ」で対応。夏は高温注意。
・餌は厳禁。水は必ず与える。排泄物は必ずこまめに取り除く。
○絶対に脱走させないで
上記のとおり、「周りへの配慮」が最も大切です。災害時も、亀やリクガメは自宅飼育が原則。飼い主と一緒に避難するのは最終手段。避難所にいる間、亀やリクガメたちを絶対脱走させないことを徹底。周りを刺激しない配慮は必須。
○身動きがとれないように
亀やリクガメは、
「適度に寒い、暗い、体に何か触れている状態」が、もっとも落ち着きます。身動きがとれる中途半端な広さがあると、ゴトゴト暴れてかなり体力を消耗します。新聞紙やキッチンペーパーを詰めて動きを封じます。
○保温は「使い捨てカイロ」
真冬で5℃以下の場合、亀やリクガメが凍死する危険があります。「使い捨てカイロ」「湯たんぽ」「ペットボトルにお湯を入れたもの」で、箱の外から保温します。亀が直接触れないよう注意。10〜20℃前後の「亀が死なない温度」をキープ。
○餌は厳禁・水だけ与える
亀やリクガメは、水があれば1〜2ヶ月は何も食べなくても生存可能です。水のみ、必ず与えてください。狭い場所にいる間、排泄物は命取りになります。避難の間は排泄物をできるだけ出さないよう、内臓を空にした状態を保ちます。
○排泄物は命取りになる
亀やリクガメが狭い空間でフンや尿をすると、排泄物に含まれるアンモニアなどの毒素で死に至ることがあります。避難所へ移動する間に排泄するので、到着後すぐチェック。新聞紙やキッチンペーパーは、排泄したらすぐ交換を。
以上が、
ビバリウムガイド53に掲載されていた「災害時の亀やリクガメの飼育」まとめです。今では手に入りにくい書籍ですが、興味のある方は是非チェックしてください。
「亀の災害時の自宅飼育」「避難用ケージの作り方」は、以下のリンクをご覧ください。
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亀・リクガメの、地震災害時の対処法と飼育方法
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亀・リクガメの避難に使えるキャリーケージの作り方
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