スウェーデン生まれの安くてデザインのいい
H&Mが日本上陸して話題を独占している感がありますが、
実はヨーロッパの別のブランドが地味に、
しかし徐々に日本で浸透しつつあります。
その名はGeorge(ジョージ)。
イギリス生まれの衣料ブランドです。
以前はGEORGEとすべて大文字のロゴタイプでした。
値段の安さを前面に出していますが、デザイン性も良く、
イギリスで隠れた人気ブランドになっているのです。
このブランドは成り立ちがH&Mやユニクロとは全く異なります。
というのも、このGEORGEはイギリスの大手スーパーの
ASDA(アズダ)のプライベートブランド(PB)商品として
1990年に生まれたからです。
(写真はイギリス・ボーンマスのASDAキャッスルポイント店)
専門店ではなく、スーパーの中のサブブランドという
位置付けにあるところが、他との大きな違いです。
ASDAはイギリス生まれのスーパーのチェーンですが、
1999年にアメリカのウォルマート(Walmart)に買収されて
子会社になっています。
食料品の売り方は完全にウォルマート流を導入して、
徹底した「毎日安い」路線を貫いています。
ところがウォルマートは、既にブランド力を持っていた
GEORGEについては買収後もそのまま残しました。
それどころか、イギリス以外のウォルマートグループでも
販売を始めるなど、大切に育てる姿勢を見せたのです。
日本でも西友が2002年にウォルマートの資本を受け入れ、
2008年には完全子会社になりました。
(写真はTHE MALL 安城にある西友安城店)
その後、ウォルマート流を受け入れていくのですが、
その過程でGEORGEブランドの導入も2005年から開始したのです。
GEORGEブランドには派手さはありません。
しかし、伝統を重んじるイギリス生まれということもあって、
イギリスらしさを前面に出した品揃えをしています。
大々的な宣伝はしていないものの、
西友でのGEORGEブランドの売り場は確実に広がっており、
2008年秋からは競争が激しい紳士服分野への参入も果たしました。
中身で勝負するのか、静かに展開する
イギリスのブランドのGEORGE。
異色のヨーロピアンブランドが日本でどう受け入れられるか、
これからが楽しみです。
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