リクガメさんの中でも、初心者向けでもっとも飼育しやすいとされるヘルマンリクガメの飼い方。
ヘルマンリクガメの飼い方や、餌、飼育環境(温度や湿度の管理など)についてご紹介します。
カメ図鑑 ヘルマンリクガメ
学名:
Testudo hermanni
英名:Hermann's tortoise
分布:スペイン・イタリア・南仏・トルコ
大きさ: 西 15〜18cm/東 20cm前後
食性:草食性
日本の気候によく似た地域に生息しており、ほかのリクガメさんど温度に気を遣わなくて大丈夫な種類です。寒さに強く丈夫で、野生下では冬になると冬眠します。おおらかな性格でよく慣れてくれ、とってもカワイイです〜!!
ヘルマンリクガメの飼い方
●温度・湿度
適温は、昼間は25〜28℃、夜間は18〜20℃前後。湿度は、およそ60%が目安。
ヘルマンリクガメさんは、温度や湿度についてはそんなに気を遣わなくても大丈夫な種類です。
あたたかい春から秋の始めまでは、成体ならば、ほぼ常温(20〜25℃前後)がヘルマンの適温です。
高湿度でジメジメした環境がニガテなため、梅雨〜夏は通気性のよい環境で飼育するのがポイント。
地域によって気候に違いはありますが、基本的には常温。あとは必要に応じて保温器具で補います。
ただ、生後1〜3年ほどまでは季節の温度差をつけずに常に28℃くらいを保って飼育していきます。
(ベビーや幼体は弱いので、一定の高めの温度で育てたほうがコンディション良く育ちます。)
ほかのリクガメさんと同じように、ケージ内の温度はすべて一定にせず、部分で温度勾配をつけます。
ホットスポット(30℃以上)、適温の場所(25℃くらい)、すみっこの涼しい場所(20℃くらい)という感じに
ケージ内でなだらかな温度差をつけて、リクガメさんが好きな場所へ移動できるようにしておきます。
ヘルマンの場合は他のリクガメと違って、温度差はけっこうアバウトでも大丈夫だったりします(笑)
●餌の与え方
小松菜・チンゲンサイ・大根の葉など葉野菜を主食に。ほかの野菜や野草もバランスよく。
小松菜などのカルシウムが多い葉野菜を主食にして、副食で他の野菜や果物、野草などを与えます。
リクガメさん用の配合飼料を与えすぎると、甲羅がデコボコになりやすいので注意が必要です〜!!
キレイで丈夫な甲羅や骨の形成のために、必要に応じてカルシウムを補っていくことが大切なポイント。
餌と一緒に爬虫類用のカルシウム剤をふりかけて与えたり、イカの甲羅やサザエの殻、卵の殻などを
おやつ代わりに与えるのも効果的です〜。
飼育に必要なものは?
●飼育ケージ
ベビーのときは60〜90cm水槽。成体になると90〜120cm水槽ほどのスペースが必要です。
ヘルマンリクガメは、成長すると甲長20〜30cmほどになります。成長に応じたスペースを用意します。
リクガメでは小型ですが、ヘルマンはかなり活発で好奇心旺盛なので、よく歩き回って動きまわります。
ジメジメする環境が苦手なため、風通しの悪いケージや空気がこもりやすいタイプの水槽は避けます。
側面や天井が丈夫な金網になっていて、通気性がよい広めのケージが向いています。
●床材の種類
ヘルマンリクガメの場合は、だいたいヤシガラを使っているペットショップや飼い主さんが多いです。
普段からカラッとした素材ですが、乾燥しすぎたときはシュッときりふきすれば保湿もできて便利です。
ほどよく湿気を含むことができて、ジメジメしすぎない適度にカラッと乾燥した素材がおすすめです。
リクガメさんが食べてしまっても大丈夫な素材(天然素材のもの)だと安心して使うことができます。
(ヤシガラのほかに、ウッドチップ、赤玉土、デザートブレンドなども使うことができます。お好みで。)
●ライトの種類
紫外線ライト、保温球(バスキング)、冬の間はセラミックヒーターなどの保温器具が必要です。
保温球は、ケージ内の温度が上がり過ぎないよう必ずサーモスタットに接続して使います。
紫外線ライト・・・度数5.0 もしくは 10.0 (砂漠にいるタイプ専用の、強めのものがオススメ。)
保温用ライト・・・春〜秋までは50W、冬は75〜100Wが目安。冬はW数を上げたり個数を増やす。
ヒーターなど・・・セラミックヒーター、保温球、パネルヒーターなど。寒い季節は必ず必要です。
●サーモスタット
保温球やセラミックヒーターで、ケージ内の温度が上がり過ぎないための必須アイテムです。
保温器具の熱で温度の上がりすぎを防いで、設定しておいたケージ内の温度を保ち続けます。
自分は、
ジェックスの爬虫類サーモを使い続けてます。これは保温球の温度調整だけでなく、
紫外線ライトなどの昼間用の照明のタイマーも付いているので便利。とにかくオススメです。
紫外線ライトの点灯時間を設定しておくと、朝と夜に自動でライトをつけて、消してくれますっ。
自分はよく仕事で外出するので、紫外線ライトのタイマーもついているこのサーモにしましたが
バスキングライトの温度も、紫外線ライトの点灯・消灯時間も、全部自動でやってくれてます。
●水入れ、餌入れ
ヘルマンリクガメはかなりの頻度でよくお水を飲むので、新鮮な飲み水は毎日必ず必要です。
飲み水は、毎日換えて清潔にします。よく蒸発するので、お水がなくなっていないか注意します。
キレイなお水でないと飲まないこともあるので、毎日飲み水を取り換えてあげるようにします。
餌入れ・水入れともに、ひっくり返らないような安定した浅めのものを選ぶのがポイントです。
リクガメの中でもお世話はさほど難しくなく、神経質にならなくても大丈夫な入門種です。
人にもよく慣れてくれ、比較的物怖じせず、やはりラテン系な性格だと思います。(笑)
リクガメの中では小型種になりますが、上手に飼育すれば寿命は30〜50年以上になり、
かなり長生きします。終生きちんと飼育できるかを考えた上で飼育することが大切です。
かわいいリクガメさんと、ステキなカメライフを〜! まゆみんでした。
解説者 まにあ道イメージガール まゆみん
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