2年前、愛知万博が開かれていた頃、
愛知環状鉄道の無人駅から電車の車内にドイツ人の女性が
自転車を持ち込もうとして、車掌と口論になったことがありました。
その女性はなかなか引き下がらないため、列車は出発できません。
たまたま居合わせた私が、日本の規則では自転車はそのままで
乗せることは禁止されているということを英語で説明し、
最終的には納得して降りて行きました。
(分解してケースに入れた状態であれば手荷物運賃を払うことで持ち込み可能)
実はこのことはヨーロッパ人が日本で受ける
典型的なカルチャーショックのひとつでもあります。
というのも、ヨーロッパでは自転車を電車の車内に持ち込むことは、
ごく一般的なこととして認められているからです。
一部車両には車内に自転車の保管スペースも用意されており、
自転車で駅まで行って、そのまま持ち込んで電車に乗り、
下車後もその自転車で走り回る、ということが一般的に行なわれています。
写真はイギリスのサウスウェストトレインズの車両での
自転車保管スペースです。
しかし、ラッシュアワーには自転車の持ち込みは事実上困難で、
イギリスでは自転車持込を禁止する列車や駅があらかじめ指定されています。
またフランス版新幹線といえるTGVには自転車の持ち込みは禁止されています。
時代はだんだん禁止する方向に動いているようです。
逆に日本では閑散とした日中のローカル線で
自転車の持ち込みを認めるケースが少しずつ出てきました。
ヨーロッパとは逆方向に事が進んでいるようにも思えます。
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