イギリスの首都ロンドンには、世界中からいろんな国籍の人が集まってきます。
もちろん日本人もたくさん住んでいて、こういった人達に日本の味を、
というのがロンドンにおいて日本料理店が生まれた理由です。
日本人の板前さんがいるお店は結構あって、
兵庫・城崎の温泉旅館で知られる
三國屋が経営する
「KIKU」や
同じく兵庫・但馬からの
「但馬亭」、
持ち帰り寿司もやっている
「YOSHINO」などがあります。
また、お弁当や庶民的な料理をお昼時に用意する
「ASTA」もあります。
さらに、石川県の企業であり回転寿司の機械を製造する
石野製作所のグループ企業・大増商事が総本部として
フランチャイズで展開する「くるくる寿司」が、
Kulukulu Sushiの名前でロンドンにも存在します。
ちなみに独特な日本語ロゴでの看板もあります。
しかし、日本食がイギリスでブームになると、
日本人でない人達も日本食レストランを開店し始めました。
こちらは純粋な「和食」ではなく、現地の人に親しみやすくするように
アレンジされた「日本風」料理を提供しています。
ロンドンだけでも寿司チェーンはいくつか存在します。
まずは2006年11月にロシア人元スパイが暗殺された
寿司レストランとして世界的に有名になった
「itsu」です。
ここは持ち帰り寿司と回転寿司の2タイプの店がロンドンのあちこちにあります。
持ち帰り寿司店としては、ついにヒースロー空港にも出店を果たしました。(写真)
次に有名なのは
「Yo! Sushi」。
イギリス人が始めた回転寿司屋でこちらもロンドンの各地にあり、
英国鉄道のロンドン・パディントン駅にもテナントに入っているほどです。
持ち帰り寿司で有名なのが
「Wasabi」で、お昼時には行列もできます。
こちらも英国鉄道のロンドン・ヴィクトリア駅にテナントで入っています。
極めつけは中国系イギリス人が始めたラーメン店の
「wagamama」。
写真左はボーンマス店、写真右はバーミンガム・ブルリング店です。
メニューの中心はラーメンですが、
餃子や野菜炒め(一時期yasai itameruになっていた)などがあります。
ビールは日本の銘柄しかおいていません。
店員も客もイギリス人が中心で、日本人はあまり見かけません。
このwagamamaは既に全英チェーンになっており、
ロンドンのみならずイギリス各地に展開し、
こちらもヒースロー空港にまで出店を果たしました。
wagamamaは純粋な日本料理というには「?」マークが付きますが、
ここはレシピブックを出版していることでも知られています。
つまり、純粋ではなくても日本風の「創作料理」として考えれば、
納得のいくおいしさといえるでしょう。
実際、チキンカツカレーは日本のものとはかなり違ったけど、
とてもおいしくて大好物でした!
ちなみに創業した中国系イギリス人は、現在wagamamaを離れています。
新たにHakkasanという高級中華料理店をオープンさせ、
この店は現在ミシュランで1つ星を獲得しています。