パリには地下鉄が走っていますが、厳密には2種類存在します。
ひとつはメトロポリタン(Metropolitain)で、略してメトロです。
日本でいう通常の地下鉄に相当するもので、
1号線から14号線まであります。
運営主体はRATP(Regie Autonome des Transports Parisiens=パリ市交通公団)です。
路線によって札幌の地下鉄のようなゴムタイヤ方式のものと、
通常のレールの線路のものが存在します。
パリの都市面積が比較的狭いため、メトロの運賃は均一制を採用しています。
運賃の詳細のルールについては
過去ネタをご参照ください。
パリのメトロは駅の内部の造りが比較的似通っていて、
あまり個性がありません。大半の駅は相対式ホームになっており、
2本ある線路を挟み込むようにホームがあります。
(逆に名古屋市営地下鉄桜通線はすべての駅が島式ホームになっている)
一番新しい14号線だけは様子が違い、
まるで未来都市に行ったような雰囲気です。
こちらは改めて独立したネタとして紹介します。
http://www.maniado.jp/community/neta.php?NETA_ID=895
もうひとつの地下鉄はRERです。Reseau Express Regionalの略で、
急行地下鉄とか首都圏高速鉄道と訳されます。
こちらは都心と郊外を結ぶのが目的の路線で、
通常の通勤電車が都心を地下で通り抜けるイメージです。
日本でいえばJR東日本の総武・横須賀線や東急の田園都市線に相当します。
RERはA線からE線まであり、A線とB線はRATPが運営、
そのほかはSNCF(Societe Nationale des Chemins de fer Francais=フランス国鉄)
が運行していますが、きっぷや運賃システムは共通です。
メトロのきっぷはパリ市内に限りRERでも通用しますが、
パリ市外に出る場合は、距離に比例して運賃が高くなります。
なお、ラ・デファンスはパリ市外になりますので、
メトロのきっぷではRERに乗車できません!
この件についての詳細は
別ネタを参照してください。
この両者の特性をよく理解して使い分けると、
パリでの観光はよりスムーズになります。
RATP公式サイトの地図にリンクします。(PDFファイル)
http://www.ratp.fr/informer/pdf/orienter/f_plan.php?fm=pdf&loc=reseaux&nompdf=metro
なお、RATPはフランスの公営企業にもかかわらず、海外展開も行っており、
イギリスのボーンマスにあるバス会社・イエローバスの親会社でもあります。
イエローバスはボーンマス市営から民営化してフランス民間企業の傘下になりましたが、
その後RATPが買収したため、他国とはいえ再び公営に戻ったことになります。
イエローバスについては
別ネタをご参照ください。