イギリスの薬局でよく見かける胃腸薬に
「Zantac」(ザンタック)という薬があります。
このザンタックは、イギリスの製薬メーカーである
グラクソ・スミスクライン社(GSK)によって製造されています。
(写真:ロンドンとヒースロー空港の中間にあるGSKのビル)
この薬はGSKの製品の中でも特に有名になっていて、
胃腸薬としては高い知名度を持っています。
しかし、この薬は胃腸薬と言っても、
食べすぎ飲みすぎの薬ではないので注意が必要です。
実は、ザンタックはテレビCMで有名になった
「ガスター10」(旧:山之内製薬→ゼファーマ→現:第一三共ヘルスケア)と同じく、
H2ブロッカーの薬だからです。
なおガスター10の成分はザンタックとは異っており、
ザンタックと同じ成分(塩酸ラニチジン)を含む日本の市販薬は
アバロンZ(大正製薬)です。
H2ブロッカーは、もともとは日本でも医者の処方箋がないと
買えない薬だったものが、薬局の店頭でも買えるようになったものです。
それだけに高い効き目がある薬です。
このためガスター10が発売された時は、
テレビCMでも通常の市販薬以上に細かい使用上の注意が流れました。
また、Seaviewがイギリスの薬局でザンタックを購入した時も、
薬剤師から使用上の注意を言われました。
そしてどうして買うのか、ときかれたため、
以前にフランスで医師の指導のもとで服用したことがあると答えました。
ちなみにフランスではAzantac(アザンタック)という名前になっていて、
購入には処方箋が必要です。
ザンタックはもともとは胃潰瘍の薬ですので、
胃酸が出すぎるのを抑える効果があるため、
日本の一般的な胃腸薬のような消化を促す薬ではありません。
このため、簡単に購入できる薬ではありますが、
使用には薬剤師か医師に相談するべき薬といえます。
ですから、ヨーロッパ旅行に行く際は、
単なる食べ過ぎや飲み過ぎのための胃腸薬は
必ず日本から持っていきましょう。
安易にヨーロッパの現地の薬局で買うのは危険です。
中途半端なしろうと知識で
現地の市販薬に手を出すのは絶対にやめましょう!
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