このネタは連載になっております。
初めて読まれる方は
その1からどうぞ!
スイスはヨーロッパ内ではあるものの、当時は非シェンゲン国だったので、
日本人は既に出国手続きをしてしまっていました。
このため、フランスへの再入国になるわけですが、
この非常事態に係員もあわてていて、場所を間違えたために
2度も出入国を繰り返すはめになりました。
といっても係員の引率なので、イミグレーションは事実上の素通りでした。
ターンテーブルから荷物が戻ってきました。
戻ってきた荷物はすべてチューリッヒからのJL452便成田行きの
タグが取り付けられていたので、間違いなく戻ってきました。
その後、外に出てスイス国際航空(LX)のカウンターへ向かいました。
ここで添乗員2人と、主任添乗員の国家資格を持つSeaviewをあわせた
3人で善後策を話し合いました。
共同で代替便のアイデアを出したのですが、
元旦と言うこともあり、成田行きは軒並み満席の状態です。
このため、翌日以降の便での交渉になりましたが、
やはり年末年始ということでまとまった空席が見つからず、
時間ばかりが過ぎて行きます。
それでも、一番不安に感じるのはツアー参加者です。
3人はツアーメンバーが冷静でいられるよう、
情報提供をきちんとするようにしました。
そんななか、SeaviewはJTBのツアーメンバーのうち、半分ほどの人が
大阪から来ていたことを思い出しました。
そこで思わず叫びました。「関空行きで交渉したらどう?」
すぐに添乗員の一人が関西空港(KIX)でもよい、とLXの職員に伝えました。
すると、フィンランド航空(AY)のヘルシンキ−関空にまとまった空席があることがわかり、
スカンジナビア航空(SK)のコペンハーゲン−成田も合わせて
少なくとも全体の半分ほどは翌日の帰国ができる見込みになりました。
5人だけの近ツーのツアー客とSeaview個人分については
翌日のJALの便名もついたスイス国際航空の便に振替となり、
他社振替の面倒を省くため、形式上はJAL便同士の振替という形をとりました。
残った人達は翌々日の3日で決着し、誰が翌日出発になるかは
添乗員がくじ引きで決めました。
その4に続きます。