ロンドンといえば、赤い2階建てのロンドンバスを
思い出す方も多いでしょう。
古い伝統的なロンドンバスは、正確にはルートマスターといいます。
運転手と車掌さんの両方が乗っています。
運転室は独立しているため、乗客とは隔離されており、
車掌さんが車内を回って運賃の収受をしています。
このバスは車体の一番後ろに乗り口があり、
そのまま階段を上がれば2階へ、上がらなければ1階となります。
ドアはついていないので、停留所でなくてもバスが停まっていれば
平気で乗客が乗り降りしますが、運賃は市内均一なので
このことによって運賃計算で不正が起こることはありません。
乗った後、車掌さんがまわってきて、
きっぷを持ってない人はお金を払って購入、持っている人は検札、
オイスターカードを持っている人は車掌さんが持つ携帯型端末にタッチします。
時代は流れ、老朽化及びバリアフリー等のEU統一基準にあわせるため、
古い2階建てバスのルートマスター(写真左)は
一部の車両動態保存路線(9系統など)を除きすべて廃止されました。
現在は近代化された前乗り中降りタイプの2階建てワンマンバス(写真中)が中心ですが、
最近は1階建て連節バスのメルセデスベンツ・シタロ(写真右)も登場しています。
また、ロンドン市交通局はバス路線の分割民営化を行なっており、
イギリス資本のアリーヴァグループ、ステージコーチグループ、
ナショナルエクスプレスグループのトラベルロンドン、
スコットランド資本のファーストグループ、
フランス資本のトランスデフなどが運行しています。