本題に入る前に少し事情説明をします。
なぜこのネタはその7ではなく番外編になっているか、というと、
Seaviewはその場所に行ったことがないからです。
でも、残念ながら今回は取り上げざるを得なくなりました。
それは観光学において、一番問題意識を持っている部分だからです。
イタリア・フィレンツェは日本人に大人気の観光地です。
Seaviewはよくセントレア―パリのJALに乗っていますが、
その乗客の半分近くがフランスではなく、
乗り継ぎでイタリアに向かう観光客のケースも何度もありました。
そのフィレンツェを代表するのがサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。
世界遺産にも登録されているカトリックの寺院です。
残念ながら、ここでは落書きが後を絶たないようです。
先日、岐阜県の短大生の落書きが発覚して問題になりましたが、
その後京都府の大学生と続き、ついには茨城県の高校の野球部監督までが
落書きをしていたことが分かりました。
ここでみなさんに考えて欲しいことがあります。
それは世界遺産の本来の意義です。
世界遺産は以前のネタにも書きましたが、
後世に残すべき自然環境や文化財を保護するための制度です。
指定しているのはユネスコ(UNESCO)です。
ユネスコは国連教育科学文化機関と訳されていることからも分かるように、
学術的な観点から世界遺産の指定をしているのです。
従って、世界遺産は観光客を集めるために指定しているわけではありません。
その点について、我々は最初に理解しなくてはならないと思います。
世界遺産を観光する場合は、まず事前学習することを強く勧めます。
幸い、日本では世界遺産を解説した書籍やガイドブックが
たくさん出版されているので、探すのは難しくないと思います。
そして、その遺産の意義を理解してから、実際に訪ねて欲しいと思います。
落書きをした人たちは、どんな思いでその場所を訪ねたのでしょうか?
単なるミーハーな気持ちで行くのであれば、世界遺産を見る資格はありません。
偉大なる価値を理解しているならば、落書きをする気は起きないと思います。
世界遺産の訪問は旅を知的に楽しむ手段です!
その本質を理解してこそ、すばらしい想い出が残るとSeaviewは確信しています!