ロンドン交通局(Transport for London: TfL)は6月1日より、
地下鉄、DLR(ドックランド・ライトレールウェイ)、バス車内での
飲酒を一切禁止することになりました。
英語ではDrinking BanとかAlcohol Banと呼ばれています。
これまでも何度かネタで書いていますが、
イギリス人はお酒を飲んで憂さ晴らしをする人が多く、
酔っ払いによる悪態が社会問題になっているのが現状です。
真夜中に大声で叫びながら歩くのは日常茶飯事で、
大学の寮では火災報知機の誤作動を起こし、
そのたびに消防車を呼ぶという非常識なことも平気でします。
もちろん、イギリス名物フーリガンも、
元をただせばお酒を飲んで出来上がった状態でサッカーを応援するために
発生するものなので、暴力事件になりやすくなってしまうのです。
このため、以前もサッカーの注目される試合がある場合は、
英国鉄道でも日時を限定して飲酒禁止の措置をとったことがあります。
そんな状況の中、地下鉄にアーセナルという名の駅まで存在するロンドンでは、
ついに車内での飲酒禁止令ができてしまったのです。
こんな国ですから、酒飲みが黙っているはずがありません。
禁止になる前日の5月31日は、環状線(Circle Line)を中心に、
推定3000人以上の人が地下鉄車内や駅構内で酒盛りを敢行しました。
もちろん、単純に禁止前の「想い出」にしようという人もいたようですが、
やはりここはフーリガンの本家本元、酔っ払って暴れた結果
警察に捕まった人が続出したそうです。
ちなみにイギリスのよっぱらいが飲むお酒は、基本的にビールです。
それもイギリス独特のエールビールではなく、
Carling(カナダ)やBeck's(ドイツ)、
Stella Artois(ステラ・アルトワ=ベルギー)といった、
外国資本のビールがほとんどです。
もちろんイギリスにはワインやウイスキーなどもありますが、
こちらは上流階級がおしゃれに飲むイメージがあります。
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