日本では近年、公共交通の廃止が続いており、
過疎地ではバスの手段すらない場所も増えています。
地方自治体が代替バスを走らせるケースもありますが、
採算性はお世辞にも良いとは言えないのが現状です。
では、日本以上に過疎地を持つヨーロッパではどうでしょうか。
実は意外な手段で公共交通を守っているのです。
そのひとつに郵便バスというものがあります。
郵便物はどんなに不便な場所であっても、
人が住んでいれば必ず届けられなくてはなりません。
このため、少なくとも1日に1便は郵便を配達しなくてはならないのですが、
郵便物を運ぶついでに、運賃をとって人も運んでしまうのです。
こういった発想から郵便バスは生まれました。
Seaviewが乗ったことがあるのはフィンランドの郵便バスです。
北極圏の町・イヴァロで、空港から町の中心部まで乗りました。
この中心部から湖のあるイナリ(日本の稲荷とは無関係!)を経て
カリガスミエミから国境を越えてノルウェーに入り、
カラショークから終点のラクセルフまでも乗りましたが、
こちらは郵便バスではなかったようです。
また、イヴァロからはやはり国境を越えて
ロシアのムルマンスクまで行く郵便バスもありました。
現在フィンランドの郵便は民営化されているため、
郵便バスがどのような状態になっているかはこれから調査する必要があります。
Seaviewは経験がないのですが、郵便バスはスイスにも存在しています。
スイスは鉄道網が発達していることで知られていますが、
鉄道がカバーできない部分を郵便バスが一手に引き受けているようです。
こちらは過疎地対策というにはあまりにも規模が大きく、
急行バスまで運行されています。
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