ヨーロッパでは原油価格の高騰や金融不安によって、
経済の動きが非常に激しくなっています。
航空業界も例外ではなく、破たんする航空会社が続出しています。
そんな中、デンマークを拠点にする
スターリング航空(Sterling Aiwrays)が倒産してしまいました。
スターリングは典型的なヨーロッパの格安航空会社です。
大手航空会社とは異なり、市内での営業所を持たず、
航空券の販売は原則としてインターネットで予約し、
Eチケットでの販売を中心にしていました。
ネットワークはコペンハーゲンを中心にしたものになっていて、
北欧と他のヨーロッパの国々を結ぶ路線が基本になっています。
写真はオランダのアムステルダム空港の自動チェックイン機で、
画面左上にsterling.dkとあるのが、スターリング航空です。
Seaviewはこの会社がアイスランド資本であることを、今日初めて知りました。
みなさんご承知のとおり、アイスランドは現在深刻な金融危機にあり、
民間銀行の国有化が行われるなど国家破たんの危機に瀕しています。
また、高い金利でイギリスから多くの預金を集めていたものの、
その預金口座が凍結されため、イギリス人が預金を引き出せない状況が生じていて、
イギリス政府はアイスランド政府に対して報復措置をとるなど、
非常に混乱した状況が続いています。
こういったアイスランド国内の経済状況が、
アイスランド国外を拠点にする航空会社の破たんにつながる結果となりました。
なお、アイスランドとデンマークはもともと関係が深く、
アイスランド人はアイスランド語の他にデンマーク語も話します。
スターリング航空は倒産後、ただちにすべての航空便の運航を停止しました。
このため、旅行先で足止めをくらった旅行客が多数いる状況であるため、
路線網が重なるスカンジナビア航空(SK)をはじめ、
ブリティッシュエアウェイズ(BA)などの大手航空会社、
そしてライアンエア(FR)などの格安航空会社などが、
Eチケットの控えなどを持参することで、
特別割引運賃を提供することで救済に動いています。
ヨーロッパでは航空会社が乱立気味であるため、
これから経営基盤の弱い会社は倒産する恐れがあります。
旅行プランを立てるときは、ネット上の安易なうわさには惑わされず、
信頼のおける情報から判断するようにしてください。
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