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EU加盟国内での出入国審査と税関検査の違い

◇評価 31ポイント
◇閲覧回数 73,511
◇登録日
2008年1月17日
Seaview
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道場主

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EU(European Union=欧州連合)は、
ひとつのヨーロッパの統一市場を作るために生まれました。
もともとは鉄鉱石や石炭の共同的な管理を行なう
欧州石炭鉄鋼共同体からスタートしており、
その後欧州経済共同体(EEC)、欧州共同体(EC)を経て、
オランダのマーストリヒトで締結されたマーストリヒト条約により
欧州連合(EU)に発展したという歴史があります。

このため、加盟国の国民相互の自由な移動が可能になり、
例えばイタリア国民が無条件にドイツで労働したり、
ラトビア国民がイギリスの大学にイギリス人と同じ安い学費で
大学に入れたりするのです。
さらに、加盟国相互間では関税がかからないので、
例えばスペイン産の商品をチェコへ持ち込む際、
チェコでは関税がかからないのです。
(逆にスペインから輸出する際、EU外の日本へは
付加価値税の免税ができるが、EU内であるチェコへの免税はできない)

よって、EU加盟国内相互で旅行する場合、税関を通る必要はありません。
飛行機の場合はクレームタグ(写真)の両側には黄緑色のラインが入り、
EU加盟国を出発したことを証明できるようになっています。
このタグが付いている場合、EU内の到着地では
免税の緑色の通路でも課税の赤色の通路でもなく、
EUからの到着者用の青色の通路を通ることになります。

EU加盟国内で通る税関の通路ですが、
日本→フランス乗継(EU)→イギリス(EU)の場合で、
日本で預けた荷物を目的地のイギリスで受け取る場合、
乗継地であるフランスでは入国審査や税関審査を受けていないため、
日本から直接イギリスに入ったものとみなされ、
免税なら緑色の通路、課税なら赤色の通路を通ります。

ところが、日本→フランスと旅行し、一度フランスに入国して荷物を引き取った場合
(つまりフランスの税関緑色赤色の通路を通っていることになる)
その後改めて荷物をフランスで預けてイギリスへ行くと、
この場合はEU相互間の移動となって、もともと関税の対象にならないため、
イギリス到着時にはEUからの到着者用の青色の通路を通ることになるのです。
この場合、フランスの空港内での免税ショッピングはできません!
買物ができても、それは課税での購入となります。
(注意:フランスに入国せずにイギリスへ乗継の場合でも、
フランスの空港内の免税ショッピングは不可で、課税での購入となる。)

つまり、フランス→イギリスなどEU加盟国相互の移動の場合、
関税がかからない代わりに付加価値税は免税にならないというルールになるのです。

ところで、非EU国民の出入国審査(=パスポートコントロール)は
EU加盟国内でも扱いが異なる
ので注意が必要です。
これは、EUとは別にシェンゲン協定という条約が存在し、
それに加盟している各国相互間は原則として出入国審査を省略する、
というルールになっているからです。
ちなみにシェンゲン協定にはEU非加盟国も含まれるため、注意が必要です。

したがって、イギリスやアイルランドはEU加盟国ですが、
シェンゲン協定には入っていないため、
他のEU加盟国からの入国でもかならずパスポートコントロールがあります。

ただ、預けた荷物に写真のような
黄緑色のタグが付いていれば税関審査は不要

青いEU国内からの到着通路を通ることになります。
この場合、EU加盟国民も入国審査がありますが、
パスポートはちょっと見るだけでスタンプも押さず、
パスポートの代わりにに自国政府発行の身分証明書(IDカード)でも
入国が認められています。
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