既に過去ネタで何度も紹介している英国鉄道。
分割民営化後も相変わらずトラブルが多く、列車の遅れは日常茶飯事です。
フランチャイズ各社は新車の導入を進めていますが、
かつての鉄道王国イギリスも、現在は国内で鉄道車両を生産する場所が
ほとんどない状態で、ドイツのシーメンスなどの車両を輸入して使用しています。
さらにフランスと結んでいるユーロスターも、
基本的にはフランスのシステムをベースに構築されており、
車両もフランス側の設計を基にしているような状況です。
ユーロスターは長らくイギリス国内で在来線を走っていましたが、
昨年に高速新線が開通し、すべての区間で高速に運行できるようになりました。
フランスでは高速新線はTGVと共用していますが、
イギリスではユーロスターのみが走っているのが現状です。
そこで、イギリスも国内区間のみを走る高速列車の準備を進めていますが、
なんとそれに使われる車両に、日本製の電車が採用されることになったのです!
製造元は新幹線車両の製造も手がける日立製作所です。
395形と名付けられたこの車両は最高速度225キロを誇り、
高速新線では架線から、在来線では第3軌条から電力の供給を受けます。
イギリスでは「新幹線がイギリスを走る」という騒ぎ方です。
というのも、イギリス国内でも新幹線への関心は非常に高く、
ヨークにある鉄道博物館でもメインの展示車両のひとつに
0系新幹線があるほどなのです。
実際、395形の外観は新幹線に似ており、
日本の鉄道技術を惜しみなく使用しています。
現在増備が続いており、導入済みの車両を使用して試運転が行われています。
2009年より、395形を使用した国内版の高速列車が走り始めます。
イギリス史上初めて走る日本の鉄道車両の今後に期待したいところです。
コメントはまだありません。