パリの中南部の交通の要所であるモンパルナス(Montparnasse)。
現在はル・マン、レンヌ、ナント、ブレスト方面のTGV(フランス版新幹線)の
発着駅として知られる国鉄(SNCF)モンパルナス駅が有名です。
付近はモンパルナスタワーという高層ビルがあり、
周辺のやや高いのビルと共にランドマークを形成しています。
この高層ビル群から少し歩いたところに、モンパルナス墓地があります。
モンパルナス墓地は規模が非常に大きく、
両端はメトロ1区間分くらいの距離があります。
そして、ここには多くの人が永遠の眠りについていますが、
その中には著名な人も少なくありません。
このため、パリ市当局は歴史に名を残した人の
お墓の場所を案内板で表示しているほか、
希望者には受付で案内板と同じ内容のパンフレットがもらえます。
ここでは、日本でも有名な偉人3人をご紹介します。
哲学者としてあまりにも有名な
ジャン=ポール・サルトル(1905-1980 Jean-Paul Sartre 写真左)。
作家としても活躍し、日本語に訳された本は少なくありません。
今なお、フランスでは慕っている人が多く、
サルトルの墓の横に並んで記念写真を撮ってもらっていた
フランス人の女性が、撮影後泣き出してしまったほどです。
俳優として日本でも人気があったのが、
セルジュ・ゲンズブール(1928-1991 Serge Gainsbourg 写真中)。
妻は女優として有名なジェーン・バーキンで、
娘のシャルロット・ゲンスブールも女優です。
タバコが好きだったためか、タバコをお墓に供える人もいます。
メトロのきっぷは「これを使って会いに来て」という意味合いがあるそうです。
そして、フランス車メーカー・シトロエン社の創立者、
アンドレ・シトロエン(1878-1935 Andre Citroen 写真右)。
前輪駆動車(FF)を世界で始めて量産化に成功させただけでなく、
大胆でユニークな宣伝手法でも名を残しました。
お墓参りをすることは、歴史に親しみを持ついい機会です。
もし自分が知らない人でも、案内板に載っているような偉人について
調べてみるのも興味深いことです。
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