アメリカではどんなにサービスが悪くても
チップを払わなくてはならないとされているようです。
理由は諸説ありますが、アメリカの所得税では
サービス業従事者の収入はチップをもらったものとして計算される
「みなし課税」という制度があるから、ともいわれています。
ではヨーロッパではどうでしょう。
実はアメリカとは違い、チップはほとんど払いません!
「ガイドブックにかいてあるから」と
よく枕銭を置く日本人がいますが、
現在、ホテルのベッドメーキングに対するチップは
置かないのが普通になっています。
食事でもチップをわざわざ加算して払うことはありません。
多くの場合、サービス料が加算されているので、
それがチップの代わりになるからです。
チップを払うケースはありますが、それは「おつりはいらないよ」と
いう程度なので、それほど気を使う必要はありません。
もっともこのような場所ではヨーロッパの人達は
たいていカードで支払をしています。
ではチップはどのような時に払うのでしょうか?
それはホテルで荷物を運んでくれたりした時に
お礼として払う、という程度です。
それも小額(日本円で100〜200円程度)で十分です。
また、劇場やレストランの予約などでお世話になる
ホテルのコンシェルジュには間違っても払わないでください。
こちらはもともとチップを払わないルールになっています。
タクシーにもチップを払う必要はまずありません。
というのも、スーツケースなどを乗せると
追加料金を徴収するので、それに上乗せする必要はないのです。
ただ、19.50ユーロの請求に20ユーロ札を出して、
「お釣りはいらないよ」というのは、もちろんOKです。
もっともきっちりとおつりをもらっても全く失礼にはあたりません。
ちなみにイギリスではチップというのは俗語と考えていいです。
正式にはGratuity(グラチュイティ)といいます。