2008年12月18日に横浜で行われた
TOYOTA presents FIFAクラブワールドカップの
準決勝において、欧州代表のマンチェスターユナイテッドが
5-3でアジア代表のガンバ大阪を下しました。
しかし、5-3という結果はヨーロッパを含め、
世界的に驚きをもって迎えられたようです。
ここはヨーロッパ旅行道場ですので、ヨーロッパの反応を中心に
英文で報道された内容をまとめてみました。
最初はマンチェスターユナイテッドの公式サイトです。
監督のファーガソン卿がガンバ大阪の頑張りに驚きの声を上げたうえで、
自分のチームの問題点を見つけることができたと評価しています。
世界の多くの報道機関が横浜発AFP電を引用して報道していますが、
アジア圏の報道機関は、アジアサッカーの地位向上という形で
比較的好意的に報じています。
その一方で、ヨーロッパ圏は少し複雑な反応をしています。
まず、ヨーロッパからの距離の遠さと時差が、
マンチェスターユナイテッドのウィークポイントという指摘が目立ちました。
しかし、これは日本がもっと弱かった頃には出てこないような内容なので、
ヨーロッパのプライドが傷つけられたという見方もできそうです。
それと、後半の72分にイングランド代表のルーニー選手が
交代で入ってきたあとで、点の取り合いになったことについて、
ヨーロッパでは大きな反響がありました。
というのも、わずか18分の間に両チーム3点ずつの
合計6得点が入るというゴールラッシュになったことに注目が集まり、
2-0のままで逃げ切ることも考えられたこの試合を、
格上のマンチェスターユナイテッドが本気になって
得点を重ねたものの、ガンバ大阪の果敢なゴールで
3点も失うという結果になってしまったのです。
ガンバ大阪については、マンチェスターユナイテッドの
韓国人選手パク・チソンが、Jリーガーとしての経験で知っているため、
「決して侮ることができないチーム」と警告を発していたほどなのです。
それにもかかわらず、このような事態を招いたことは、
ヨーロッパのチームにとってはアジアのクラブチームが
まだまだ未知の領域であったことをうかがわせるものです。
もともとは欧州代表と南米代表で争ったトヨタカップですが、
FIFAは全世界対象のクラブワールドカップに発展させました。
このことからもFIFAには先見の明はあったように思えます。