自動車メーカーの名前はいろいろありますが、
創業者の名前を付けているケースが多いようです。
日本のトヨタやスズキ、フランスのシトロエンにプジョー、
ドイツのダイムラー(車名はメルセデス・ベンツなど)などが代表例です。
中には頭文字をあわせてブランドにしている例もあります。
VWがVolkswagen(フォルクスワーゲン)の略なのは日本でも有名です。
しかし同じドイツのメーカーでも、
BMWに関してはフルネームで呼ばれることはまずありません。
実はBMWは「Bayerische Motoren Werke」の頭文字をとって名付けられたものです。
これは「バイエルン発動機工業」という意味になります。
発動機と訳したのは、BMWは四輪車だけでなく
二輪車の製造も行っているためです。
バイエルン(英語では「バヴァリア」となる)は地名からきていて、
ドイツの州の名前でもあります。
ちなみに本社は州都であるミュンヘンにあります。
BMWというと、スポーツカーのメーカーというイメージが強いのですが、
過去には意外なクルマを生産していた時期がありました。
その名はイセッタ(写真:3枚とも)といい、
日本でいう軽自動車のような簡易な小型車でした。
このクルマはもともとイタリアで開発されたものですが、
BMWがライセンスを得たあとは大量に生産されました。
実はイセッタを生産していた頃、BMWは経営不振にあえいでおり、
ダイムラーベンツ(現在のダイムラー)から買収提案が出されたものの、
これを拒否して独立経営を守った、という時期でもありました。
このようないきさつがあるため、
イセッタはBMWの歴史に残るクルマとなっています。
スポーツカー全盛の現在のBMWでも、
イセッタはクラシックカーの名車として親しまれています。
過去ネタで紹介した
レトロモビル(写真左)や
ビューリー・オートジャンブル(写真中)、
さらにロンドンインターナショナルクラシックカーショー(写真右)
でも見かけました。
日本で走っているのを見ることはまずありませんが、
ヨーロッパで自動車の博物館やクラシックカーのショーがあったら、
是非探してみてください。
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