これまでに何度も書いてきたとおり、
Seaviewは大学院留学のためにイギリスで2年半生活してきました。
その間、大学が保証人になってバークレイズ銀行で口座を開き、
各種支払いをしてきました。
イギリスで銀行口座を開くと、原則として小切手帳がもらえます。
大学の学費を払うのに小切手を切ったり、
通信販売での支払でも小切手で払ったこともありました。
Seaviewの親友にケニア人の女性がいます。
彼女はケニアではお金持ちですが、
物価の高いイギリスではさすがに生活が苦しく、
自分で一生懸命働いてお金を工面していました。
それでも足らない時は、私に借金をたびたび申し込んできました。
通常は1週間も経たないうちに現金で返済していましたが、
ある時、一度だけ小切手で返済してきたことがありました。
イギリスの小切手は通常2本の線が引かれ、
そこにはAccount Payeeという文字が印刷されているため、
現金で受け取ることができません。(日本でいう「線引小切手」に相当)
また支払者によって受取人が指定されるのが通例です。
それでは受け取った小切手はどうするかというと、
自分の取引銀行の窓口に持っていって、
口座に預金する形をとることになります。
預金すると翌日くらいには一旦自分の口座にお金が入ります。
Seaviewのケースもそうでした。
しかし、この時は1週間も経たないうちに
入金が取り消されてしまい、額面分の金額が引き落とされてしまいました。
つまり、その小切手は不渡りになってしまったわけです!!
不渡りになるまでの銀行の事務手続きは次の通りでした。
まず、Seaviewがバークレイズ銀行で小切手を預金します。
バークレイズは小切手を発行した銀行に取立てを行います。
取立先の銀行口座にその資金がない場合、
小切手はバークレイズに返却されたあと、
2度目の取立てを小切手発行銀行に行います。
それでもダメな場合、小切手は再びバークレイズに戻ってきます。
そして最終的には不渡りになった小切手が、
Seaviewの元に郵送されてきた、というわけです。
Seaviewはケニア人の親友に不渡りになった旨伝え、
数日後に現金で返済してもらって事なきを得ました。
企業の場合、不渡りを出すと信用を失うため、
経営危機になることが少なくありません。
小切手の取引にはくれぐれも注意しましょう!
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