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イギリスにおける鉄道車両の保守方法

◇評価 65ポイント
◇閲覧回数 17,827
◇登録日
2008年5月11日
Seaview
Seaview
道場主

Lv.48

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今回は鉄道マニア的な内容ですが、イギリスでビジネスをしようと
考えている方には参考になると思われるので、敢えてネタとして取り上げました。

日本の鉄道では、車両メーカーで製造されて鉄道会社に引き渡されると、
その鉄道会社が自ら保守管理を行います。
例えば空港特急ミュースカイで知られる名鉄2000系の場合、
愛知県豊川市の日本車輌で製造されたあと名古屋鉄道に引き渡され、
修理や定期検査などは名古屋鉄道の検車場で行われます。

しかし契約関係を重視するヨーロッパでは考え方が異なります。
ここではイギリスを例に取り上げます。

イギリスでは鉄道会社は車両の保守を一切しません!
ではどこがするか、というと鉄道車両メーカーが行うのです。

Seaview御用達の鉄道会社である
サウスウエストトレインズ(South West Trains)の450形(写真)の場合、
メーカーはドイツのシーメンス(Siemens)なので、
車両の納入と同時にシーメンスは自前で専用の検車場を
サウサンプトン近郊に建設しました。
ここではシーメンスの社員が保守・点検・検査を行うのです。

このことは、ヨーロッパの鉄道会社に日本の車両メーカーが
売り込みをかける上で不利になります。
というのも、日本ではもともと鉄道会社が自ら鉄道車両を設計して
車両メーカーに製造させるという形をとっているからです。
ヨーロッパは考え方が逆で、車両メーカーのカタログから車両を選び、
それをカスタマイズさせる形で導入するという形をとるのです。

ただ、日本でもコストダウンを目的として
車両メーカー別に基本設計を共通化させる取り組みが始まっていて、
異なる鉄道会社でも基本構造が同じ車両が導入されるようになりました。
例えば東急車輛との共同開発車であるJR東日本のE231系は
相模鉄道の10000系や東急5000系(2代目)などと共通の基本設計になっています。
この流れは他のメーカーにもあり、日本車両なども共通設計仕様を持ちます。

以前のネタで紹介したとおり、日立製作所が日本のメーカーとして史上初めて
イギリスに高速仕様の鉄道車両395形を納入しました。
この車両は日立の標準設計であるA-Trainに準拠しています。
また日立は検車場をイギリスのアッシュフォードに設置しています。
日本メーカーもヨーロッパの流れに適応して来ているようです。
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