今回の練習はポケットすることが主眼です。今までとはちょっと違いますね。でも、今までに練習したフォーム、ショットスピードなどは今回も出来るだけ同じになるように意識して練習してくださいね。
では、今回の練習課題の配置です。
(図1)
先球(図の場合は1番)は完全にクッションに接して配置します。このような状態をレールタッチもしくは単にタッチと呼びます。手玉は先球のタッチしている場所から45度以内でしたらどこでも構いません。
このレールタッチを苦手にしているプレーヤーも多いと思うのですが、もしも
1/2の練習のときのように明確な狙い場所が分かっているとしたらどうでしょう?随分と狙いやすくなると思いませんか?
実はそんな狙い方が存在するのです。
先球とタッチしているクッションの延長線上でクッションとスレートが接している部分(上図で言えば赤いポイント)ここが狙い場所になります。
図1の
赤い範囲に手玉があれば基本的にはどこからでも同じ狙い点でポケットすることが出来るはずです。ここでおかしいと思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
手玉の位置が違うのに狙い場所が一緒の訳がない。そうなんです厳密に言えば狙い場所は全部違うはずなんです。でも、
ポケットの大きさと誤差の許容で十分にポケットすることが可能なのです。
ビリヤードは繊細なスポーツですから手玉を狙った場所に正確にヒットさせなければいけません。でも、ポケットするために一工夫するだけでポケット率を上げる方法があるとすればそれは採用すべきだと思います。
ちなみに先球をポケットする際にはヒネリは極力使わないようにすると良いと前回のネタで書きましたが、クッションタッチに関して言えば若干ヒネリを加えるとさらにポケットの率が上がります。上記の例ではほんの少し右上を撞くと格段にポケットしやすくなるはずです。もちろん真ん中の撞点でもポケットは可能です。
これが出来ると苦手だ、難しいと思っていたレールタッチが簡単に思えるようになって来るはずです。
ここでの練習は実は「レールタッチは難しくない」ということをポケット出来る実感と共に頭と身体で覚えて頂くことが課題なんです。
上記の配置を十分に練習すれば例えば・・・
上記のような一見難しそうな配置のポケットだって可能になります。(もちろん精度は要求されますが・・・)
この練習ではレールタッチだけではない配置への応用だって出来てしまいます。
ちょっと難しそうな配置ですよね?でも、下図のように想像してみたらどうでしょう?
随分狙い方がはっきりすると思いませんか?
先球をポケットする狙い方にはイマジナリーポイント法、コンタクトポイント法、ラインイメージ法、パイプライン法など色々な方法があるのですが、一般によく言われるイマジナリーポイント法はイメージボールを厳密に想像することがかなりの上級者でも難しいものです。ましてや経験の浅いプレーヤーにイマジナリーポイントを明確に想像してください。という方が無理があります。
上記のクッションをイメージする方法はラインイメージ法の応用なのですが、直線で大きなラインを書くので比較的初心者でも想像することが容易です。さらに慣れないうちは以下のような方法も良いと思います。
想像する代わりにキューを置いてクッションの代わりにして計測する訳です。これならばイメージをぐっと作りやすくなるはずです。ただ、
この方法は練習でしか使えません。なぜならキューを計測ために用いるとファールになってしまうからです。でも、練習でイメージを作るための過程としてならば十分に活用することが出来ると思います。