日本の菓子も、少数ながらヨーロッパに進出しています。
現在のところ主流は和菓子です。
ようかんで有名な「
とらや」は1980年にパリに支店を出しました。
それ以来30年近くになり、フランス人の間にもすっかり定着しています。
生菓子は現地で職人さんが造っています。
また、フランスのお菓子マカロンを
和風にアレンジしたものもあり、好評です。
一方、岡山発祥の「
源吉兆庵」(みなもときっちょうあん)は、
ロンドンの中心部・ピカデリーに支店を構えています。
ここでは「鎌倉 源吉兆庵」という看板を出していますが、
これは鎌倉にも出店していることが由来となっています。
パリにも店を出していましたが、歴史あるとらやには勝てず、
2008年7月末をもって閉店してしまいました。
日本から進出しているのは、和菓子だけではありません。
実はスーパーで普通に売られているお菓子にも、
日本のものがあるのです!
江崎グリコを代表するお菓子のひとつに
「ポッキー」があります。
このお菓子、フランスを中心にヨーロッパ各地でも人気です。
ただ、そのまま売っているわけではありません。
ヨーロッパでは「Mikado」(ミカド)という名前で売られているのです。
さらに、製造・販売も江崎グリコが独自で行っているのではなく、
フランスを代表する食品コングロマリットのダノン(DANONE)と提携して、
ダノンが持つ「LU」というブランドで発売しているのです。
このため、正確な商品名は、
「LU Glico MIKADO」となります。(写真)
ヨーロッパから輸入されるお菓子は日本でも人気がありますが、
日本のお菓子のユニークさもヨーロッパでは少しずつ認められつつあります。
しかし現地で定着するには、他のビジネスと同様に
相当な努力が必要であることに違いはないようです。