Seaviewは中国・広州市に滞在中です。
所狭しと大小さまざまな問屋が集積するこの街は、
国際都市としてビジネスの面で世界に君臨しています。
そんな中、小売業になると他の中国の都市と同様、
外資が多く入っています。
特にスーパーマーケットに関しては、
中国側にノウハウがないため、ほとんどが外資系です。
一例を挙げれば、台湾資本の「好又多」、香港資本の「百佳」、
日系の「吉之島(ジャスコ)」といった感じです。
そんななか、遠くヨーロッパから果敢にも進出した企業がありました。
フランスを代表するスーパーのカルフール(Carrefour)です。
中国語では「家楽福」と書きます。
行ってきたのは、広州地鉄(地下鉄)1号線陳家祠駅近くにある、
家楽福(カルフール)広州康王店です。
ここは高層ビルになっていて、地上低層階はデパート、
中高層階はマンションとなり、カルフールは地下2階と3階にありました。
売っている品物は基本的に中国製の商品ばかりです。
フランス本国にあるカルフールのプライベートブランドは皆無です。
その一方で日本や韓国からの輸入品が少数ながら売られていて、
中には北海道沼田町役場がプロデュースしたトマトジュースの
「北のほたる」まで売られていたのには驚かされました。
他に日本の企業が中国で生産した商品も多数売られています。
Seaviewはフランス、チェコ、マレーシア、日本、ブラジル、中国の6カ国にて
カルフールで買い物した経験を持っています。
特徴として、ヨーロッパ以外のカルフールは、
基本的に現地適応のスタイルをとるため、
見かけ上のフランスらしさというものはあまり見られません。
しかしマネジメントといった経営方法は、
フランスのスタイルをそのまま持ち込んでいます。
このため、スーパーが存在しなかった国への進出にはプラスに働きますが、
日本のように自国のスーパーが発展してきた国では、
現地の商慣行になじめずに終わってしまうケースもあります。
中国人はカルフール=フランス資本ということを知っているので、
中国とフランスとの関係が悪くなると、
不満の矛先がカルフールに向かうというジレンマもあります。
ヨーロッパ企業が他の地域に進出するのは、
決して楽ではないことを、この事例は示しているようです。
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