このネタは
【前編】からの続きです。
植物防疫の必要性が理解できたところで、
旅行者はどのように対応すればいいのでしょうか。
ヨーロッパ土産で食品に関して見てみましょう。
一般的に植物由来の加工食品については、特に問題ないと考えてください。
加工食品というのは、調理されていたりするなど、
人為的に加工されたものを指します。
例えばジャムや紅茶、菓子類、粉末スープ、調味料類などです。
但し、加工食品でも肉類が入っている場合は基本的にダメです。
特にソーセージやハム類は厳禁です。
魚類は問題なく持ち込めますので、スモークサーモンなどはOKです。
気をつけなくてはならないのは、生もの(果物・野菜・花など)です。
もちろん細かい条件をクリアすれば持ち込めるものもありますが、
お土産を買う時にそういうことをチェックする余裕は、
あまりないのが実情といえましょう。
ですから、果物や野菜、花などの植物類を持ち込もうと思ったら、
日本出発前に詳細を調べ、植物防疫所に確認をとってから
実行に移す必要があります。
このため、少なくとも現地において、その場の思いつきで
お土産に生の果物や野菜、花などをを買うのは絶対にやめましょう。
これはたとえ空港の免税店で売っていたものであったとしても、です。
そして「少しなら見逃してくれるだろう」なんて絶対に思わないでください。
出入国に関することは法律が厳格に適用されるものなのです。
また「土」「土付きの植物」「イネワラ及びイネモミ」は持ち込み禁止です。
従って、鉢植えの植物や民芸品などに加工されたイネワラなども持ち込めません。
最後にオランダ土産として名高い、チューリップの球根ですが、
アムステルダム・スキポール空港の免税店で売られているものには、
日本向けの輸出許可を受けたものがあります。
この場合は必ず店員に確認したうえで購入してください。
そして日本到着後は、税関を通る前に植物防疫カウンターに行き、
必ず検査を受けてください。
せっかくのお土産を没収された時ほど悔しい思いをすることはありません。
事前に調べておいて、楽しい旅ができるようにしましょう。
詳細については農林水産省植物防疫所の公式サイトをご覧ください。
http://www.maff.go.jp/pps/