近年イスラム教徒がヨーロッパ各国で増えてきました。
その要因は主に移民によるものです。
ヨーロッパのうち、イスラム教がメインになっているのはトルコですが、
このトルコからは多くの人がドイツに移民として渡っています。
フランスもイスラム教徒が多いですが、こちらは旧植民地である
アルジェリアやモロッコ、チュニジアといった北アフリカ系が中心です。
イギリスも旧植民地の関係でバングラデシュやパキスタンからの
南アジア系のイスラム教徒が多いほか、
アラブ諸国とのつながりも大きいため、サウジアラビアなどから
来ている人も少なくない状況です。
このほか、トルコとの歴史的なつながりから、
ボスニア・ヘルツェゴヴィナでもイスラム教徒が
大きなグループとして存在しています。
イスラム教はその信仰において他の宗教よりも制約が多いので、
それについて配慮する必要があります。
一番大きなものは、食事です。
まず肉類ですが、豚肉は「不浄」という理由で禁止されています。
他の肉ならたいていOKですが、敬虔なイスラム教徒の場合は
「ハラル」でないと決して口にしません。
「ハラルミート」というのは、イスラム教のルールに従って屠畜された肉で、
方法に細かいルールがあり、しかも市販のものであれば証明まで付いています。
魚や野菜、牛乳、穀物類に関しては特別な手順は必要ありません。
イスラム教徒が日本国内で気をつけなくてはならないのは、
豚肉由来の原料を使った食品が結構多いことです。
例えばゼリーの材料のゼラチンは豚由来のコラーゲンの場合もあります。
ビーフカレーとあっても、油脂類にラード(=豚脂)が含まれるのがほとんどです。
ヨーロッパではイスラム教徒向けの食材店が多いほか、
ハラルを看板に出すレストランもたくさんあります。
さらにイスラム教徒でなくてもベジタリアンが結構多いため、
「ベジタリアン向け」とわざわざ表記している食品も多くありますが、
これは自動的にイスラム教徒向けにもなります。
「ややこしいなぁ」と思うかもしれませんが、
もしイスラム教徒の人と一緒に行動する時は、配慮してあげてください。
Seaviewはイスラム教徒の友人も結構多くいるので、
今回このようなネタを書くことができました。
是非参考にしてください。
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