愛知県名古屋市で開催中のCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)では、どのような事が話し合われているのでしょう?簡単に紹介します。
【ポスト2010年目標】
COP6(2002年、オランダ、ハーグ)で採択された「2010年目標」の達成状況を評価し、これに代わる新たな目標(ポスト2010年目標)を設定する予定です。「ポスト2010年目標」の条約事務局による最初の案が、2010年2月に公表されました。
条約事務局案では2050年までの中長期目標(ヴィジョン)、2020年までの短期目標(ミッション)が提案されており、5つの戦略目的と20の目標が設定されています。
■5つの戦略■
A.政府と社会における生物多様性の主流化により、生物多様性損失の原因に対処する
B.生物多様性への圧力を減少させ、持続可能な利用を促進する
C.生態系、種、遺伝的多様性を保護する
D.生物多様性および生態系からの恩恵を高める
E.計画立案、知識管理および能力育成を通じて実施能力を高める
【ABS(Access and Benefit-shareing)】
ABSは生物多様性条約の3つの目的の内の1つであり「遺伝資源へのアクセスとその利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分」を意味しています。現代社会では、動植物の遺伝資源を利用して、医薬品など多くの商品・技術が開発されています。これらから得られる利益の分配や遺伝資源の入手に関する国際的なルールについて議論し、枠組みを設定する予定です。
【里山イニシアティブ】
里地里山に見られる自然資源の持続的な利用は、生物多様性の保全と両立する社会のモデルとなります。共生社会の取組を「SATOYAMAイニシアティブ」として提案・発信し、国際パートナーシップの立ち上げを行う予定です。
■その他の主な議題■
・内陸水の生物多様性
・海洋及び沿岸の生物多様性
・山地の生物多様性
・ビジネスと生物多様性
・都市と生物多様性 など
COP10情報発信ステーションinオアシス21より
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