ヨーロッパを数ヶ国周遊する方にとって、
是非覚えておいて欲しい条約があります。
その名はシェンゲン協定。
シェンゲン条約とも呼ばれるこの条約は、
1985年にルクセンブルクのシェンゲンという町で締結されました。
よく誤解されるのですが、シェンゲン協定=EU加盟国ではありません。
EU加盟国なのにシェンゲン協定に入っていないイギリスや、
逆にEU非加盟国でシェンゲン協定に加入しているアイスランドなどがあります。
シェンゲン協定加盟国は2008年12月現在、下記のとおりです。
オーストリア、ベルギ−、デンマ−ク、ギリシャ、フィンランド、
フランス、ドイツ、アイスランド(★)、イタリア、ルクセンブルグ、
オランダ、ノルウェ−(★)、ポルトガル、スぺイン、スウェ−デン、
エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ハンガリー、
チェコ、スロバキア、スロベニア、マルタ、スイス(★)
(★印はEU非加盟国)
このうち、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、マルタ、
ポーランド、スロベニア、スロバキア、チェコが
2007年12月21日に新たにシェンゲン協定国となりました。
また、陸路・海路での新規加盟国を含む相互の出入国は
出入国審査が同日より省略されます。
空 路については少し遅れて2008年3月29日から出入国審査が省略されました。
さらにスイスも2008年12月12日にシェンゲン協定国となりました。
同日より陸路での出入国が、2009年3月29日より空路でも、
出入国審査を省略するようになりました。
加盟国間では原則として国境通過時に出入国審査を行ないません。
例えば、成田−パリ(フランス)−ミラノ(イタリア)と
飛行機で移動する場合、パリでフランスの入国審査をすれば、
ミラノの空港では入国審査は不要なのです。
また、日本人が観光目的等で入国する場合は不要の場合が多いものの、
それ以外の理由で必要になる入国査証(ビザ)も、
シェンゲン協定加盟国すべてに有効のものが発行されます。
但し、長期滞在予定の日本人が、はじめはビザなしで入国し、
その後現地で労働許可を取得するドイツのような国もあるので、
念のため滞在予定国の大使館・総領事館に確認してください。
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