最近、企業のお客様相談窓口などに電話をすると、
呼び出し音が通常とは異なる音になっていて、
担当者が出ると少しなまりのある日本語を
話すというケースが目立つようになりました。
実は最近、コンピュータ関連や通販関連の一部の企業で、
電話受付業務(コールセンター)を
中国に移転しているケースが増えてきているのです。
中国人でも日本語を話せる人は近年急増しており、
そういった人たちを現地で雇って、電話対応を行っているのです。
しかし、このような事例は以前から、
イギリスではよく見られる状況なのです。
イギリスは英語が共通語ですが、
英語を共通語にしている国は世界中にたくさんあります。
特にイギリスの旧植民地の国ではその傾向が顕著です。
特にインドは、イギリスの植民地だったいう歴史的な理由と、
多くの民族が異なる言葉を話しているため、
国民同士の意思疎通を図る必要性があることから、
現在も英語が広く話されています。
これを利用してイギリスの多くの会社は、
近年インドにコールセンターを持つことが多くなりました。
このため、Seaviewはイギリス在住時にコールセンターに
たびたび電話をかけたことがありますが、
英語が明らかにインドなまりだったのを記憶しています。
このことは当時の大学院の講義で、
担当教官から教えられたことによって分かりました。
また、イギリスのオンライン旅行会社とのメールのやり取りでも、
何度頼んでも担当者がインド系の名前だったのを覚えています。
つまりコールセンターだけでなく、予約業務全体を
インドにアウトソーシングしてしまっていたわけです。
このような形態をとる最大の理由は、
やはり人件費の削減にあります。
意思疎通を含めたコミュニケーションがうまくとれれば、
対応する担当者が必ずしも自国民でなくても
サービスが成り立つ時代になってきているのです。
ですから、ヨーロッパとの取引をしているつもりでも、
実はアジア同士での取引だった、というケースもありえるのです。
グローバライゼーションが急速に進んで、
世界がどんどん小さくなっていることを感じさせる事例でした。
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