管理釣り場では、一日何十人もの(時として何百人もの)ひとが来場し、一日ルアーやフライを投げ込んでいます。したがって管理釣り場の魚はルアーやフライに関してどんどん関心を薄れていき、放流して数ヶ月もすれば、ほとんど釣れなくなってしまいます。このことを「魚がスレる」もしくは「タフル」「見切られる」といったような表現をします。しかし一日時間を使い、交通費をかけ、頑張ってみても一匹も釣れなければ、天然渓流よりも難しいとも言うことができます。
では魚がルアーやフライを口にするメカニズムを考えて見ましょう。
メカニズムは主に3つありそれぞれに特色があります。
□捕食のメカニズム
魚は生き物ですので、必ず食事をします。これは誰が考えてもわかることですが、狙いをつけた魚が普段どんな魚を捕食しているか?と言う事を知らなくてはいけません。管理釣り場で主にお目にかかる虹鱒(レインボートラウト)は主に、陽炎(カゲロウ)やバッタ、昆虫、ミミズ、公魚(ワカサギ)、時としては蛙なども捕食します。つまり今紹介した昆虫などに似せたルアーを使用するということです。
しかし、今紹介した昆虫などが、必ずしも管理釣り場にいるとは限りません。山岳部などの釣り場などでは、蜘蛛や蝶なども存在しますので、当然虹鱒もそれらを捕食します。つまり捕食性(食欲)を利用したルアー釣りの場合、まず、相手の魚が何を食べているか?そして回りにどんな捕食生命がいるのか?この二つを理解しなくてはいけません。
しかし、釣り場の釣り人が、同じ蛙に似たルアーばかりを使用していては、すぐに魚から見破られてしまい、食い気が無くなってしまい、口を使わなくなります。人間でも同じものばかり食べていれば食傷してしまいますよね。ですので、風変わりな(その場にいない捕食昆虫など)例えば金魚タイプなどを使用することも釣果を向上させるコツです。
つまり、捕食のメカニズムは魚の食欲という本能を利用した釣り方です。写真右側の丸い緑色のルアーはペレットといい管理釣り場や養鱒場で与えられている餌を模したものです。
□縄張りのメカニズム
虹鱒に限らず、魚類には自分の縄張りというものがあります。一番解りやすい例としては、鮎の友釣りがありますが、あの釣り方は、おとり鮎を水の中にいる鮎(釣る目的の鮎)の近くに誘導し、釣る目的の鮎が自分の縄張りを侵されたと、激怒し体当たりしてくる習性を利用したものであります。
管理釣り場にも、友釣りほどではありませんが、魚の縄張り習性を利用した釣り方があります。捕食のメカニズムとはことなり、魚の怒りを要因としていますので、写真のように派手な色で、魚からアピール度を強くし、敵対心をあおるといった方法ですし、ルアーの中に錘などが入っており、水中にて音を出す仕掛けにもなっています。
音と派手な色にて、魚に「俺の縄張りを荒らすな!」と思わせるように、激しくルアーを動かす(トィッチ)などがメカニズムとなります。
□興味のメカニズム
魚類は、今まで見たことのないものに興味を示します。無論人間にも同じことが言えるのですが・・。魚が満腹で、なおかつ自分の縄張り以外を泳いでいるルアーに反応するパターンです。
自然界に存在しない色(例えば、蛍光食、ラメ色等々)で面白おかしくアピールします。特に写真右側のルアーは蛍光色で、なおかつ、水面を泡を立ててぽこぽこ動くルアーです(商品名はあっあんべー)。
魚は「なんだこれは??」という興味の本能でルアーに対して口を使ってくれます。
☆3つのメカニズムを発展させる
次のネタは、このメカニズムを発展させる方法を書きます。
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