2005年9月 ブラジルで前代未聞の事件が起きました
FIFAから国際審判としても認定されているエジウソン・ペレイラ・カルバーリョ主審が
八百長事件を起こして逮捕されたのです
しかもこの計画を持ち出したのは主審本人だというのだから困ったものです
この事件はカルバーリョ主審が賭博関係者に依頼した事から始まり 1試合ごとに
1万レアル(45.8万円)の報酬を受け取るという契約が交わされ ファヤッドは賭博で得た利益から
1万レアルをカルバーリョに支払うというものです
カルバーリョの供述によると八百長を行なったのはブラジレイロン(全国選手権)の3試合だけで
残り8試合は賭けの対象にならなかったために通常に試合を裁いたとの事だったが
STJD(ブラジル上級スポーツ裁判所)のルイス・ズベイテル長官は
「どの試合が八百長だったかを判別するのは難しい」
としてカルバーリョが今季主審を務めたブラジレイロン11試合全てを無効試合として
再試合を行なう事を決定しました 選手や関係者はたまりませんね
この裁定で最も損をしたのは 該当する2試合に勝っていたにもかかわらず勝ち点6を没収されたクルゼイロです
逆に一番利益を得たのがコリンチャンスです カルバーリョが主審を務めた2試合の負けを無効にしてもらえたからです
更に裁定前は2位だったにもかかわらず11試合が無効になった途端に首位となりました
このような状況でコリンチャンスの副会長は「裁定のおかげで首位に立ったとはいえ
我々が本当に得をしたのかどうかはわからない もし再試合をして勝てなければコリンチャンスが
世間の物笑いになり 心理的に大きなダメージを受ける可能性があるからである」
という最もらしいコメントを残しているが 内心は大喜びしょうね
それにもかかわらず保釈されたカルバーリョは待ち伏せていたコリンチャーノに殴られるという
事件も起きています 本来ならこの裁定で最も喜ぶべきコリンチャーノであるはずなのだが
自分の愛するクラブに黒星をつけたカルバーリョが許せなかったようですね
そしてこの再試合は1ヶ月かけて行なわれましたが11試合中10試合が前回と異なる結果が出て
優勝争い・降格争い・得点王争いに大きな影響を及ぼしました
クルゼイロは勝ち点を5減らされ コリンチャンスは勝ち点を4増やす結果となりました
このうち13日に行われたサントスVSコリンチャンスでは元々敗れていたコリンチャンスが
3−2でサントスを下し 試合結果に激高したサンティスタがスタジアム内外で暴動を起こし
後半42分で試合が中断してしまうとう事態も起きました
サンティスタはこの試合を中継していたテレビカメラも破壊しピッチを占拠してしまったために試合は打ち切られたのです
試合後はゴム弾や閃光弾を装備した騎馬隊と投石で応じるサンティスタとの間で乱闘が延々と繰り広げられました
再試合をしたところで 後味の悪い結果となりました
八百長が起こるというのも日本ではありえないでしょうが サポーターも日本と違って激しいですね