エンターテインメント業種の代表株はSMだ。SMの強みは買収・合併による垂直系列化だ。2012年には企業対象専門旅行会社BT&Iを買収し、SM C&Cを設立した。公演チケットとともに航空券・ホテル投宿券までパッケージとして販売するという戦略だ。昨年、INFINITE(インフィニット)やNell(ネル)が所属するウルリムエンターテインメントを買収し、アイドル中心の音楽から脱したという評価を受けたりもした。制作会社フンメディアを合併し、ドラマ『
総理と私 DVD』『ミスコリア』を制作した。ハナ大韓投資証券のキム・ミンジョン研究員は「M&A(企業の合併・買収)を通じて所属芸能人を出演させたプログラムを制作し、輸出するというような垂直系列化に成功した」と評価した。
YGエンターテインメントは2等株でありながらも株価はSMよりも高い。YGも収益の多角化に集中している。昨年、化粧品メーカーのコスオンの株式を取得し、中国最大化粧品流通企業・環亜グループと香港合弁法人を設立した。所属芸能人と化粧品を連係させ、韓国と中国に流通させる考えだ。KTなどとともにホログラム公演会社NIKを設立したのも、米国でヒットしたアニメ『ナット・ジョブ』制作会社レッドローバーの株を取得したのも、第一毛織とファッションブランドを出したのも、すべて収益多角化の一環だ。
「低成長時代の投資代案」とも評価されるが、投資家の立場では慎重になるべき銘柄でもある。市場がボックス圏にある状況で収益を出すというのは、それだけ変動性が大きいという意味でもある。現代証券のチン・フングク研究員は「代表的な高評価銘柄であるうえ、特定コンテンツの興行を予測しにくく、所属芸能人がスキャンダルや事件・事故に巻き込まれれば株価が急落することもあり、投資リスクは小さくない」と話した。
少額で投資でき、成長性も大きく、ゲーム株とともに個人投資家が好む株式に挙げられるが、上場指数ファンド(ETF)や一般公募ファンドのような間接投資手段がないのも短所だ。
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