北の海スパイダーマイルズ ゴミ処理場倉庫にて、食事をするドンキホーテ海賊団!16年前なので、幹部は皆若く、セニョール・ピンクやジョーラは痩せています。コラソンにボコボコにやられながらも一週間ここにいる白い町の少年トラファルガー・ロー(10歳)!ドフラミンゴは、大切な実の弟コラソンに切り傷一つでもつけた奴には おれが死を与えると言います。
ローは珀鉛病で、伝染ったら大変と言うジョーラの言葉を聞き、出てけと言うバッファロー!ドフラミンゴは噂程度の知識を口にするな見苦しいとジョーラに言い、珀鉛病は中毒で感染しないと話しますが、バッファローは一応おれに寄るなと言います。
白い町とはフレバンスという国の事で、ロー以外の生き残りがいるのかはわかりません。ローは死体の山に隠れて国境を越え生き延びました。ローはもう何も信じてないと言い、コラソンに必ず復讐すると宣告します。そんなことしたら串刺しの刑だとローを叩いたベビー5は、ローに睨まれ泣いてしまいます。
白い町フレバンスは童話の雪国の様に地面も草木も真っ白な美しい国!ある時 国の地層から珀鉛という鉛が発見され、それが幻想的な風景の源だとわかり、珀鉛からできる食器、塗料、甘味料、化粧品、武器などは世界中から買い手がつき、珀鉛はフレバンスの一大産業に!目ざとい世界政府も、商品を運ぶ運輸業に参入し、珀鉛は底なしの金を生みました。
しかし珀鉛産業が始まった100年程前に、世界政府は国の地質を調査しすでに珀鉛が毒だということを知っていました。政府とフレバンスの王族は、珀鉛は毒だと知っていながら目先の巨万の富に目が眩み、その事実を隠しました。国民達は何も知らずに珀鉛を掘り続けました。
珀鉛は毒と言ってもすぐには人体に影響のないレベルで、一人の若者に鉛が溜まり続けたとして、その人に子供ができた時、実は子供の寿命は短くなっており、さらにその子供が大人になり子供ができた時、もっと寿命の短い子が生まれるという、代々時間をかけて人体を蝕む毒!やがてはロー達の様に大人になる前に死ぬ世代が生まれます。世界がやっと珀鉛の有毒性に気づいた時にはもう手遅れでした。
寿命のズレのせいで全世代が似た時期に発病!肌や髪が白くなり、全身の痛みと共に次々と人が死んでいきます!いかなる医者にもそれは止められませんでした。白い町フレバンスの隣接する国々は珀鉛病を伝染病と思い込み、八方から隔離!王族達は政府の手を借り早々に国を捨てて逃げ、国民は見捨てられました。他国での治療、移住を希望する白い町の人は モンスターの様に恐れられ射殺されました。フレバンスも黙ってはおらず、ついには戦争が勃発しました。
子供達だけは逃がしてくれる兵士達が現れたと、協会のシスターがローを避難船に誘いますが、ローは妹ラミが死にそうで行けないと言います。ローの友達はラミも後で助けて貰えると ローに一緒に行こうと言い、両親が死んでしまった子は両親に生きろと言われ 自分は絶対に生きるんだと泣きながら言います。
ローの父は医者で、自分も珀鉛病に侵されながらも治療にあたり、電伝虫で医者も血液も足りない、珀鉛を体から除去する方法は必ずある、感染もしない、政府はなぜこれを報じない!?と訴えています。ローはきっと父様が治してくれると妹ラミを励まします。しかし、ローに医学を教えてくれていた父や優しい母は射殺されてしまいました。
そして子供達を避難させようとしていたシスター、ローの友達も全員殺されていました。さらに妹ラミが入院していた病院は放火され炎に包まれていました。こうして白い町フレバンスは人の手によって滅亡されました。
家族も友達も 国中の人が全て殺されたローは、コラソンの様なクズが生きてていいわけないと考え、復讐を決行!背後から剣で刺しました!それを目撃したバッファローは、血の掟を破ったからくし刺しの刑だとドフラミンゴに報告しようとします。ドフラミンゴは、白い町フレバンスの本を読んでいる様子!ドフラミンゴは、ローの悲惨な境遇によって すぐには殺さず生きるチャンスを与えるのでしょうか。
白い町フレバンスの話は惨くて心が痛みますね。感染しない病なのに、風評被害で国一つ消してしまうとは・・・。
白い町ヒロシマという本もある様だし、すぐには人体に影響のないレベルの毒、罹患した本人だけでなく子孫にも病が降りかかるという設定などからも、戦争で日本に投下された原子爆弾や、現在日本で起きている 原子力発電所からの放射能汚染などを連想せずにはいられませんね。
→第761話“オペオペの実”
→第763話“人間宣言”