中国の大気汚染の原因・健康被害・予防対策!
史上最悪レベルの大気汚染から身を守ろう!
中国各都市で大量に発生し、死者が出ている中国の大気汚染の有害成分が、偏西風に乗り黄砂に紛れ日本に降り注ぐ春がやってきました。
中国各地では有毒物質を含んだ濃霧が発生し、北京市当局はできる限り外出を控えさせる最高レベルの「オレンジ警報」を発令しました。また、中国各地の高速道路では、大気汚染がもたらす濃霧による視界不良で、車何十台もを巻き込む玉突き事故が発生しています。
中国・北京の日本大使館は、史上最悪レベルの大気汚染に関する初めての講演会を開き、平野加容子医務官が外出時に粉じん防護用のマスクを着用し、家庭や職場に空気清浄機を取り付けるよう呼び掛けました。
環境省は、中国から日本に飛来する大気汚染物質の微小粒子状物質(PM2.5)の観測網を拡大し、健康へのリスクの情報を日本国民に注意喚起したり、環境基準値を超える場合に注意報や警報を出すことも検討しているそうです。また、環境省出身の岡崎雄太書記官は黄砂が収まる5月ぐらいまで警戒が必要との認識を示しました。
日本には、毎年2月〜6月上旬頃、中国から黄砂が飛来します。今後、黄砂と共に中国の大気汚染による有毒ガスの飛来も増えるとみられる為、大気汚染対策を行なわなければなりません。既に日本各地(特に西日本)で、中国の大気汚染による弊害が出ており、専門家は喘息や花粉症などアレルギー反応が増える危険性を指摘しています。中国から流れてくる有害物質を含んだ大気の原因、健康への被害、予防・対策を知り、身を守りましょう!
● 中国の大気汚染の原因
自動車の排ガスや工場からの排煙、暖房用の石炭の燃焼など。慢性的な交通渋滞や、空気が滞留しやすい気象条件が重なり、深刻化しているとされる。ちなみに、中国の自動車用ガソリンの品質の低さが深刻な大気汚染の一因との指摘が出ており、批判の高まりに応え、中国国務院(政府)は6日、自動車用ガソリンの品質を2017年末までに日本や欧州並みに引き上げる方針を決めました。
● 中国の大気汚染の健康への被害
中国の大気汚染の健康への被害は、特に呼吸器系の病気を引き起こします。喘息などの閉塞性肺疾患、気管支炎、肺気腫、花粉症、アレルギー反応の増加、さらには、不整脈や、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高める危険性も指摘されています。大気汚染が深刻な中国の江蘇省や河北省などでは、1月の1か月間に呼吸器系の病気を訴えて治療を受けた人が、多いところで通常より40%増え、とりわけ子どもの患者の増加が目立つそうです。
● 中国の大気汚染の健康被害予防・対策
・極力、外出を避ける。
・窓は閉め切った状態にする。
・空気清浄器を利用する。
パナソニックは空気清浄機工場の稼働率を1.5倍に引き上げ、シャープも増産に乗り出し、ダイキン工業の1月の販売台数も2倍に伸びました。各社は当面 空気清浄機の需要は続くとみており、中国による反日活動である日本製品不買運動に伴う販売の落ち込みの挽回を目指しています。
日本製の
空気清浄機の品質は世界でもトップレベルなので、中国でも日本製空気清浄機の販売台数が大幅に伸びる一方、中国地場ブランド製品のシェアが落ちているそうです。
九州大学・応用力学研究所の竹村俊彦准教授によると、「PM2.5は一般的なマスクの網目より小さいので、マスクをしても効果はありません。予防・対策としては外出を控えることが第一」だそうです。そうは言っても、何ヶ月も家から出ないわけにはいきませんので、外出時には、マスクを付けないよりは工業用防塵マスクや網目の細かいマスクを着用した方が良さそうです。
花粉用等の一般的なマスクでは、直径が2.5マイクロメートル以下の超微粒子であるPM2.5は粒子が通り抜けてしまいます。PM2.5を効果的に防ぐには
N95規格のマスクが必要になります。N95マスクとは、米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた9種類の企画のうち、N95規格をクリアし認可された微粒子用マスクのことです。
● 中国の大気汚染 分布予測
→東アジア域の黄砂・大気汚染物質分布予測
(C)九州大学応用力学研究所/国立環境研究所