細菌性食中毒(毒素型)
黄色ブドウ球菌:
自然界に広く分布しているが、いろいろな食品の中で増殖する代表的な
毒素型食中毒。
○潜伏期間
1〜6時間。
○症状
激しいおう吐、下痢、腹痛。
○特徴と予防
加熱しても毒素は無毒化しない。化膿した傷のある場合は調理を行わない。
酸、アルカリに強い。
ボツリヌス菌:
自然界に広く分布。滅菌不十分な自家製の野菜や果物の缶詰、
真空包装の食品など、長期保存タイプの食品が原因になりやすい。
○潜伏期間
2時間〜8日(平均、12〜36時間)
○症状
頭痛、めまい、視力障害(複視)、神経麻痺、呼吸困難。
○特徴と予防
菌は熱に強い。毒素は熱に弱い。
セレウス菌:
土壌細菌で穀類などから検出される。加熱調理後も菌は死なないため、
ごはんや麺類などの調理後は室温で保存しないこと。
○潜伏期間
8〜16時間(下痢型)、30分〜5時間(おう吐型)
○症状
腹痛、下痢。 おう吐、悪心。
○特徴と予防
菌は熱に強い。毒素は熱に弱い。
●プラスワン●
黄色ブドウ球菌の毒素は、エンテロトキシンという毒素で熱、酸、アルカリに強い性質を
持っています。鼻粘膜や化膿した傷の中にとくに多く存在している。
ボツリヌス菌は偏性嫌気性菌のため酸素の無いところでも増殖します。
細菌性食中毒の中では、最も致命率の高い食中毒です。
セレウス菌はチャーハンなどの米飯類、スープなどを加熱調理した食品を
室温で放置した場合に多く発生します。
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