7月10日、2011年シーズン第9戦イギリスGPがシルバーストーンサーキットで開催されました。優勝は今季初優勝となるフェルナンド・アロンソ。第1回F1GPでフェラーリが優勝してから60年、伝統のコースでフェラーリが劇的な優勝を飾りました。
スタート時はまだ路面が完全には乾いておらず、各車インターミディエイトでスタート。その中抜群なスタートをみせたのが2番手のベッテル。簡単にポールスタートのウェバーをパスしトップで周回を重ねます。また後ろからは予選10番手で終わっていたルイス・ハミルトンが各車をパスし、アロンソの後ろ4位まで上がってきました。
周回を重ねるうちにコースが乾き始め、タイヤをドライ用に履きかえるタイミングを見計らっていた上位陣に対し、一番最初にタイヤ交換したのが、小林可夢偉に衝突してノーズを破損していたミハエル・シューマッハ。そのシューマッハが交換後ファステストラップをたたき出したことをみて各車タイヤ交換に動きます。
レースが動いたのは、この後タイヤ2回目のタイヤ交換の時。上位で最初に動いたのはハミルトン。激しい走りにタイヤが悲鳴を上げ残り16周でのピットイン。続いて2番手を走っていたウェバーが交換。しかしここで順位が入れ替わってしまいます。ウェバーはタイヤ交換のタイミングを外し、その間にタイヤが暖まっていたハミルトンに前へ行かれてしまいました。その後トップのベッテルとアロンソがピットイン。何もなければベッテルが首位で戻れるところでしたが、タイヤ交換でミスがありピットレーンでアロンソに前へ行かれ、コースに出たときにはハミルトンにもパスされるという失態。これで3位に落ちてしまいます。アロンソはタイヤにやさしい走りが功を奏し、新しいタイヤのハミルトンにも前を行かせずトップに立ちました。
その後アロンソはどんどん差を広げ余裕のトップ。苦しいのはハミルトンで、ベッテルにパスされた後、ガス欠の恐れが出てきてペースダウンを余儀なくされます。結果ウェバーにもパスされ、最後には5番手マッサにもギリギリまで追い詰められる羽目に。
レースはアロンソが独走で今シーズン初優勝、ベッテルが2番手、ウェバーが3番手となりました。
今レースではエンジンマッピングのルール変更により、スロットルOFF時の排気を10%以下にするレギュレーション変更がありました。これによって大きく影響を受けたのがルノーエンジンを搭載しているチーム。逆にフェラーリエンジンを搭載しているチームには有利となり、このような結果になりました。ただし次戦からは、また前のルールに戻すことが了承されたためレッドブルの速さが取り戻されることになりそうです。
■F1 イギリスGP 決勝結果
順位 | No. | ドライバー | チーム |
1 | 5 | フェルナンド・アロンソ | フェラーリ |
2 | 1 | セバスチャン・ベッテル | レッドブル |
3 | 3 | マーク・ウェバー | レッドブル |
4 | 2 | ルイス・ハミルトン | マクラーレン |
5 | 6 | フェリペ・マッサ | フェラーリ |
6 | 8 | ニコ・ロズベルグ | メルセデスGP |
7 | 17 | セルジオ・ペレス | ザウバー |
8 | 9 | ニック・ハイドフェルド | ロータス・ルノーGP |
9 | 7 | ミハエル・シューマッハ | メルセデスGP |
10 | 19 | ハイメ・アルグエルスアリ | トロ・ロッソ |
11 | 14 | エイドリアン・スーティル | フォース・インディア |
12 | 10 | ヴィタリー・ペトロフ | ロータス・ルノーGP |
13 | 24 | ルーベンス・バリチェロ | ウィリアムズ |
14 | 12 | パストール・マルドナド | ウィリアムズ |
15 | 15 | ポール・ディ・レスタ | フォース・インディア |
16 | 11 | ティモ・グロック | ヴァージン・レーシング |
17 | 25 | ジェローム・ダンブロシオ | ヴァージン・レーシング |
18 | 23 | ヴィタントニオ・リウッツィ | ヒスパニア・レーシング |
19 | 22 | ダニエル・リチャルド | ヒスパニア・レーシング |
R | 4 | ジェンソン・バトン | マクラーレン |
R | 18 | セバスチャン・ブエミ | トロ・ロッソ |
R | 16 | 小林可夢偉 | ザウバー |
R | 21 | ヤルノ・トゥルーリ | チーム・ロータス |
R | 20 | ヘイキ・コバライネン | チーム・ロータス |
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