5月22日、2011年シーズン第4戦スペインGPがカタロニアサーキットで開催されました。優勝は今季4勝目となるセバスチャン・ベッテル。マクラーレンのハミルトンの猛追を抑えきっての優勝となりました。
スタートでは4番手の地元フェルナンド・アロンソが完璧なスタートをみせ、ベッテルの背後からインを指し、ポールのウェバーまで抜きトップに上がります。ウェバーはスタート失敗により4番手まで順位を下げる結果に。14番手スタートの小林可夢偉はトラブルによりタイヤがパンクし緊急ピットイン、最下位まで順位を下げてしまいます。
スタートで前に出たアロンソは、地元ファンの声援を背にベッテルを押さえ続けます。DRSが使用可能となった3周目以降もストレートで伸びるマシンの特性を生かしてなかなか前に出させません。そもそも今回のDRS使用区域は短く、オーバーテイクの武器として弱いものだった気がします。
そして1回目のピットストップ。各車早めに9〜10周目にピットインするのが目立ちましたが、その中でも早めだったのがベッテルとハミルトン。ピット作業で前を行くアロンソを抜こうと試みました。しかしピットアウトした場所が大渋滞。オーバーテイクは困難ではありませんでしたが大幅にタイムロスし、結局次の周にピットインしたアロンソに前に出られてしまいます。
2回目のピットインではベッテルが3秒台のピット作業の早さも手伝い、アロンソの前に出られます。アロンソはウェバーとピットレーンで接触寸前のバトルを繰り広げます。フェラーリのピット作業の遅さがこのような事態を招いてしまうんです。その後ハミルトンは独自のペースで走り続けベッテルの後ろ2番手につけます。
そんな中、マクラーレンのジェンソン・バトンのみ上位でしっかりタイヤ交換を当初の約14周刻みで行い、3回ピット守るべくマイペースに走行して、コース上でウェバー、アロンソをパスしました。
後半の注目はベッテルとハミルトンとのトップ争い。KERSトラブルに見舞われたベッテルをハミルトンが猛追。1分26〜27秒台のファステストラップを刻みながら追いついていきます。しかしKERSが使えないベッテルをパスするところまでは至らず、ベッテルがそのまま優勝し、今季4勝目をあげました。2位にはハミルトン、3位にはバトンとマクラーレンは表彰台に2台が上っています。アロンソは最後にはウェバーにパスされてしまい、ウェバー4位、アロンソ5位。シューマッハはロズベルグを抑え6位入賞を果たしています。一時最下位まで下がった小林可夢偉は順位を挽回し10位入賞し4連続入賞。9位で初入賞となった同僚セルジオ・ペレスと共にザウバーはダブル入賞となっています。
次戦は伝統のモナコGP。わずか1週間後に開催されます。ドライバーズサーキットであるモンテカルロを制すのはいったい誰なのでしょうか。
■F1 スペインGP 決勝結果
順位 | No. | ドライバー | チーム |
1 | 1 | セバスチャン・ベッテル | レッドブル |
2 | 3 | ルイス・ハミルトン | マクラーレン |
3 | 4 | ジェンソン・バトン | マクラーレン |
4 | 2 | マーク・ウェバー | レッドブル |
5 | 5 | フェルナンド・アロンソ | フェラーリ |
6 | 7 | ミハエル・シューマッハ | メルセデスGP |
7 | 8 | ニコ・ロズベルグ | メルセデスGP |
8 | 9 | ニック・ハイドフェルド | ロータス・ルノーGP |
9 | 17 | セルジオ・ペレス | ザウバー |
10 | 16 | 小林可夢偉 | ザウバー |
11 | 10 | ヴィタリー・ペトロフ | ロータス・ルノーGP |
12 | 15 | ポール・ディ・レスタ | フォース・インディア |
13 | 14 | エイドリアン・スーティル | フォース・インディア |
14 | 18 | セバスチャン・ブエミ | トロ・ロッソ |
15 | 12 | パストール・マルドナド | ウィリアムズ |
16 | 19 | ハイメ・アルグエルスアリ | トロ・ロッソ |
17 | 24 | ルーベンス・バリチェロ | ウィリアムズ |
18 | 21 | ヤルノ・トゥルーリ | チーム・ロータス |
19 | 11 | ティモ・グロック | ヴァージン・レーシング |
20 | 25 | ジェローム・ダンブロシオ | ヴァージン・レーシング |
21 | 22 | ナレイン・カーティケヤン | ヒスパニア・レーシング |
| 6 | フェリペ・マッサ | フェラーリ |
| 20 | ヘイキ・コバライネン | チーム・ロータス |
| 23 | ヴィタントニオ・リウッツィ | ヒスパニア・レーシング |