現在、唯一残る「世界の七不思議」がエジプト・ギザの大ピラミッドである。
最近の研究では、この大ピラミッドの建設はナイル川の氾濫によって毎年一定の時期に
農地を失う農民に仕事を与えるための公共事業だったという説が主流だ。
事実、ピラミッド近くの労働者の村の遺跡が発見され、出勤簿なども見つかっている。
出勤簿には「二日酔いのために欠勤する」などという記述も見られた。
だが、依然としてピラミッド建設の真の目的は謎だ。
内部の「王の間」に石棺らしきものがあるものの、
蓋もなく、ミイラも副葬品も発見されていない。
820年にイスラム太守のアル・マムーンが入るまで侵入者はなく、
盗掘された形跡もないにもかかわらずである。
さらに、建設者が本当にクフ王だったのかもあいまいだ。
その根拠は王の間の上部にある「重力拡散の間」の壁に、
当時の石工が欠いたとされるクフ王のカルトゥーシュ(王名を囲む曲線)があった。
ただそれだけなのである。
日時計説、天文台説、食料部地区倉庫説、神殿説など数多くの説が唱えられてきたが、
いずれも今ひとつの感が否めない。
今後のさらなる研究に期待したい。
超古代文明の謎を解明せよ!