お客様からお問い合わせが多い内容のひとつに、
「完全バリアフリー対応の旅館はありませんか?」
というものがあります。その理由を尋ねてみると、
「年老いた親を温泉でのんびりさせてあげたい」
という答えが多く返ってきます。
その気持ち、すごく分かります。
でも、残念ながら黒川温泉では、
基本的に完全バリアフリーは、
現状ではかなり困難な状況なのです。
最大の理由は、立地条件が極めて悪いことにあります。
田舎の山奥に位置する黒川温泉は、
田の原川(たのはるがわ)に沿った、
山あいの谷の急傾斜地にへばりついて集落があり、
その中に旅館が立ち並んでいるのが現状です。
このため、温泉街の中は坂が多い上に、
平地が少ないことから道の拡張も難しく、
中心にある「川端通り」(かわばたどおり)は、
クルマ1台がやっと通れるほどの道幅しかないほどです。
その上、斜面に沿って旅館が建っているため、
どうしても階段や段差ができてしまうのです。
旅館の規模も小さなところが多いため、
スペース的にエレベーターをつける余裕がない宿も多いのです。
しかし、できるだけ改善できるよう努力をしています。
熊本大学や
「旅のよろこび」社などの協力を得て、
バリアフリーがどのような形で可能になるかを、
各方面から検証を続け、徐々に改善を進めています。
現状では、多少ながらもバリアフリーへの対応ができているお宿を
以下に挙げますので、参考になれば幸いです。
完全バリアフリーの客室がある旅館
「お宿野の花」
エレベーターの設置がある宿
「旅館やまの湯」「湯峡の響き 優彩」「夢龍胆」
「三愛高原ホテル」「やまびこ旅館」
なおバリアフリー非対応であっても、上下移動をせずに
フロントと同じ階に客室を用意できるお宿もかなりございます。
ご希望の旅館に直接お尋ねください。