するとそこに慌てた様子で威后の侍女・玳瑁(タイマイ)がやって来る。
実は向氏の身ごもった子供が覇者になるという予言があり、大王も信じ切っているという。
驚いた威后は我が子の地位に影響が出ると懸念し、
皇貴妃の宮廷 DVD翌日、女医の挚(シ)を呼び出した。
威后は挚の7歳の息子を盾に、向氏を流産させるよう命じた。
やむなく挚は莒姫宮の向氏に薬湯を届け、新しい処方だと嘘をつく。
しかし向氏が椀に口をつけようとしたまさにその時、莒姫がやって来た。
「やめなさい」
ミーユエ王朝を照らす月 DVD莒姫はこれから向氏の薬は全て永巷令が管理すると告げる。
挚は仕方なく薬を片付けようとしたが、うっかり椀を落として割ってしまう。
莒姫は向氏に自分の寝所を明け渡し、無事に産まれるまでここを使うよう命じた。
そこへ侍女が割れた椀の破片を持って来る。
莒姫はその匂いから、淡竹(ハチク/竹の一種)が入っていたことに気づいた。
これは利尿作用があるが、妊婦が飲めば流産の原因となる。
向氏は目を丸くし、女医の悪意に困惑した。
ミーユエ王朝を照らす月 DVD自分の身分は低く、宮殿内ではいつも慎重にしており、恨みを買った覚えはない。
すると子のない莒姫は、かつて自分もある椀を飲んでしまったことを教えた。
この後宮で誰が誕生し、誰が誕生できないのか。
それを掌握しているのは外でもない、威后だ。
一方、威后は挚から計画が失敗したと聞いていた。
皇貴妃の宮廷 DVD怒り心頭の威后だが今さら他の者に頼むわけにも行かず、もう一度、機会を与えることにする。
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