【 第4期 名人 木 村 義 雄 】※通算4期
★無敵!木村名人が原因で再び制度変更に!
第4期の名人挑戦者の選出は、
戦時態勢に即応した形に変更された。
とはいえ、実はあまりにも木村名人が強いのでその対策であった。
それもそのはずで、
名人挑戦者決定リーグで2年近くもかけて行われた挑戦者を
いともあっさりと退けてしまうからだ。
これでは、名人戦も盛り上がらないからである。
かくして、名人挑戦者選出方法は予備手合いを行うシステムに改められた。
まず五段〜七段戦の予選を行い、
予選を通過した4名が八段陣12名に加わり
計16名で半年に1回ずつ計4回のトーナメント戦を行う。
そして、その優勝者4名は、
それぞれ木村名人と平手香落の手合いで三番勝負を行って
勝ち越したものが初めてこの期の名人挑戦者となる。
これで将棋界も盛り上がるはず・・・、と。
※第4期名人戦予選参加棋士
土居市太郎八段
金 易二郎八段
木見金治郎八段
花田長太郎八段
金子金五郎八段
神田辰之助八段
萩原 淳八段
坂口 允彦八段
塚田 正夫八段
渡辺 東一八段
斎藤銀次郎八段
小泉 兼吉八段
山本 樟郎七段(五段〜七段戦予選通過)
大野 源一七段(五段〜七段戦予選通過)※この年八段に昇段
村上 真一七段(五段〜七段戦予選通過)
大山 康晴五段(五段〜七段戦予選通過)
■各トーナメント優勝者
第1回 萩原 淳八段
第2回 大野 源一八段
第3回 花田長太郎八段
第4回 坂口 允彦八段
★木村名人、挑戦者なしで名人位防衛四連覇!
予備手合いに選ばれた萩原八段、大野八段、花田八段、坂口八段、
それぞれが木村名人との三番勝負に挑みます。
勝ち越せば、名人への挑戦権です。
ファンの間では、名人のタイトル戦以外で
木村名人が対局するとあって盛り上がったようです。
が、しかし、挑戦した4名の八段陣が全て負け越し、
挑戦者がいないまま、やすやすと名人位四連覇となったのです。
【第4期名人戦挑戦予備手合三番勝負】
■第1回予備手合
名人 木村義雄―予備資格者・八段 萩原 淳
持ち時間:各10時間
木村名人 ― 萩原八段
第一局 (香落)千日手 昭和18年3/10、11 場所不詳
指し直し(香落)○―● 昭和18年3/12 場所不詳
第二局 (平手)○―● 昭和18年月日不詳 東京「将棋大成会」
萩原八段挑戦権獲得ならず!
■第2回予備手合
名人 木村義雄―予備資格者・八段 大野 源一
持ち時間:各10時間
木村名人 ― 大野八段
第一局 (香落)●―○ 昭和18年夏 場所不詳
第二局 (平手)○―● 昭和18年8/17、18 兵庫「村上守男氏邸」
第三局 (平手)千日手 昭和18年9/2 東京「将棋大成会」
指し直し(香落)○―● 昭和18年9/3 東京「将棋大成会」
大野八段挑戦権獲得ならず!
■第3回予備手合
名人 木村義雄―予備資格者・八段 花田長太郎
持ち時間:各10時間
木村名人 ― 花田八段
第一局 (香落)○―● 昭和19年月日不詳 場所不詳
第二局 (平手)○―● 昭和19年月日不詳 場所不詳
花田八段挑戦権獲得ならず!
■第4回予備手合
名人 木村義雄―予備資格者・八段 坂口 允彦
持ち時間:各10時間
木村名人 ― 坂口八段
第一局 (香落)○―● 昭和19年月日不詳 場所不詳
第二局 (平手)○―● 昭和19年月日不詳 場所不詳
坂口八段挑戦権獲得ならず!