札幌が米球界のスカウトであふれ返っている。何でもその数は16人に上るらしい。普段ではあり得ない人数だが、週末に行われる日本ハム―西武戦で大谷翔平(23)を中心に視察するためだ。
今オフ、ポスティング(入札制度)によるメジャー移籍が噂される大谷は、投手としての登板はなく、あくまで打者としての出番に限られそうだが、それでもわざわざ米国から大挙して押し寄せてくるのだから、獲得への本気度がうかがえる。
ただ、だからといって大谷
シアリス 通販の移籍が実現するかといえば別問題だ。現在、日米間で改正に向けて動いているポスティング新制度の協議が紛糾必至だからである。
■入札金限度額は半分以下とも
「この問題は簡単には決まらないと思いますよ」
某球団の幹部は渋い表情でこう言った。
MLB(大リーグ機構)から改正案が届いたのは6月前後。
現行制度は2013年に制定され、選手を送り出す球団が設定する入札金の上限は2000万ドル(約22億円)。その金額を支払う意思のあるすべてのメジャー球団が交渉できる。有効期間は原則1年で、大谷の移籍が現実味を増したことで、MLB側は改正案を提示してきたわけだ。
前出の球団幹部が言う。
「そもそもMLBは、移籍金に等しい入札金をとられるポスティング制度自体を撤廃し、すべてFAで選手を獲得したい。上限の減額を要求してくることは想定されたが、実際にMLBから提示された入札上限額のプランは、現行の半分以下程度とみられています。一部の球団からは上限額の維持を求めるなど、反対意見が出ているそうです」
例えば上限額が半分ならば1000万ドル(約11億円)。
威哥王選手をメジャーに送り出す球団にとって11億円の損失は痛い。
「青天井だった入札金の上限が2000万ドルに制限された13年でさえ、合意まで揉めに揉めた。田中将大(28=現ヤンキース)のメジャー挑戦が控えていた楽天は入札金が安いと反対したことなどもあり、結果的に施行は12月までずれ込んだ。今回、上限額がさらに低くなるなら、ポスティングでのメジャー挑戦を視野に入れる選手を抱える球団はますますメリットが少なくなりますからね」(球界OB)
この日、大谷はロッテ戦で3番指名打者でスタメン出場し、右翼に特大の5号ソロ。“御前試合”を控えて準備は万全のようだが、メジャー移籍の前には大きな壁が立ちはだかる。
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