アイドルグループ・AKB48の内田眞由美(19) が、初のフォトエッセイ『岩にしみ入る“内田さん”の声』(新人物往来社)を2月22日に発売することが30日、わかった。同書では、昨年の『じゃんけん 大会』で話題を集めた、おふざけ満載の“岩姿”に書き溜めてきた詩を載せている。同エッセイでメンバーへの思いや2010年に初センターを奪取した『じゃ んけん大会』とその後の『総選挙』での選抜落ちのほか、悔しさをバネに前だけを見て歩いてきた赤裸々な気持ちを明かしている内田は、「心の整理ができまし た」と同書への思いをORICON STYLEで語った。

■ずっと運に見放された人間だと思っていた

 「学校の授業で は国語も作文もずっと苦手で…」と明かす内田だが、小学生から寝る前に詩を書き、また絵本のような短編を書いてきたというだけあって文章 は秀逸。担当編集者を「直す必要がない原稿でした」とうならせた。初エッセイでは、じゃんけん大会や選抜、メンバーについてなど「推されと干され」、「強 いね」といったテーマごとに、10代を振り返りながら傷だらけの心を明かしている。

 内田の人生が大きく動いたのは、3年前の「第1回 じゃんけん大会」。当時16歳だった内田は思い通りに活躍ができない焦りから、大会前はAKBを辞めることも考えていた。「あの瞬間まで、自分は運に見放 されていると思っていました。何かの拍子に人生がガラッと変わるような、そんな事は自分には起こらないって思っていたんです」と、勝ちたいと意気込みなが らも、まさに青天の霹靂だったという。

 それでも、内田のアイドルとしての軌跡は決して順風満帆ではない。「AKBのためにちゃんとし なくちゃ」と自分を追いこみながらセンターを務めるも、総 選挙では選抜入りならず。翌日にネットのニュースで「センター務めるも圏外」の記事を読んだときの衝撃や、その後のスタッフの何気ないひと言に傷つき、 「私の何がわかるんだ」と歯を食いしばった日々を同書で赤裸々に綴っている。

■スイッチが入る瞬間は「悔しい事を言われたとき」

  アイドルとして誤解を招きかねないストレートな表現も掲載されているが「私のエネルギーの源は応援してもらえる事と、逆にすごく悔しいことを言われた 時」と笑う。「二度とこんな事を言わせない! なめられちゃイカンと思うとスイッチが入るんです」と、身長150cmの小柄な体で、プロ根性を燃やしてきたのだ。

 「書き始めるまで は、ファンの方もそうじゃない方も見てくださる1冊だから、いろんな視点を踏まえて、例えば敬語でかしこまって書く方がいいのかな? と悩みました。けど、自分の言葉で書かなければ意味がない。苦しい時期の自分自身も含め、とにかく思うままに書いてみて心の整理ができました。この本を出 したことで、また新しい1歩を踏み出せます」。

 同書では“アイドルの岩姿”を面白がっていくだけではない。岩という殻を打ち破り、最 後には一人の女性が生まれるという物語を展開する。山の中で遭難し ているのかと思えば、竹下通りを歩き、また渋谷109の交差点で一般人に写メを撮られながらも横断歩道で大ジャンプ。その一方で、10代最後の写真集にふ さわしい瑞々しい水着カットも盛り込まれている。

 「最初、(同書の)企画を聞いたときはドッキリかと思いました(笑)。だけど岩の キャラクターを自分のものにできたからこそ、ですよね。私にしかできな い本が完成しました」と晴れやかに笑う。「悩んでいたり落ち込んだり、自分を嫌いな人もきっといると思う。だからこそ“人って変われるんだよ”って伝われ ばいいな」と思いを込める。「まぁ、私の場合は岩になっちゃってますけど(笑)」。

 2月27日には、1stフォトエッセイ『岩にしみ入る“内田さん”の声』発売を記念し、東京・福家書店新宿サブナード店でサイン&握手会が行われる予定。

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情報:http://www.oricon.co.jp/news/confidence/2021148/full/